今日のテーマ
愛着心のある他社商材から自社に切り替えてもらうコツ
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。
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今日は地元企業がいてなかなか参入できない問題ということで、ご相談をこのような形でいただいたので、お答えしていきたいなと思います。この質問をいただいて、これはなかなか厳しいな、というところが思うところなのですが、対応法について今日はお伝えしていきたいなと思っております。
顧客の意思決定基準がロジックではなく感情にある
なんで私がこの営業が難しいかと思ったかということなんですが、すでにお客さんの意思決定の基準というのが、ロジックではなくなっているんですよ。なんで論理的な理由ではなくて、地元の企業だから、応援したいからという理由で、すでに感情ベースで意思決定がされているんですよね。論理的に意思決定をしている、ということであれば、より良いものとかより成果が出るもの、より効率的に成果が出るとか、より良いものに関して買いたいという気持ちが生まれるのは当然なんですが、気持ちとして、要は愛着が持たれているというのはすごく営業がリプレイス、切り替えですね。もともと使っている商材からうちに切り替えてください、という営業がすごく難しいんです。
例えば顕著な例でいえばブランドですね。私は野球をやっていたので、野球でもともとグローブのメーカーの「Z」という会社を扱っていたんですよ。「Z」を使いたいんですよね。これは例えばMIZUNOという最大手がありますけど、MIZUNOのグローブを使って、もっとこういうのが良くなったとか、革の質がよくなったとか、いろいろあるんです。あったとしても、私はこの「Z」のロゴを付けたグローブを使いたいとなってしまっている私がいると、なかなかMIZUNOに切り替えてよ、みたいなことをどんなにうまくなれるよとか、格好いいよとか言われても、いや、「Z」を使いたいんだ、みたいな気持ちになっちゃうんですよね。まさに同じような営業がこの電力営業で起こってしまっているということです。
愛着・ロイヤリティを自分に向けさせることが鍵
なので、この愛着、ロイヤリティという言い方をしますが、愛着をどう自分の方に向けてもらうのか、ということを考えていかなければいけない、ということですね。損をさせませんよ、というロジックの話なんですよ。論理的に正しいからうちをどうぞという話をしたとしても、多少損をしたとしても応援して、そこの会社、そこの地元の企業が幸せになってくれる、盛り上がっていく、税金をどんどん下げてくれる、といったほうがお客さんが買い物をする、お金を払う満足度が高くなるというのが、この愛着・ロイヤリティを使った営業ということですね。
心のシェア
なのでこの地元の電力会社というのはうまくやっているな、というところなのですが、じゃあこういった場合、何をしていくかなんですが、繰り返しですが、愛着をいかに自分の方に寄せていくか、ということで心のシェアなんですよ。シェアというのは、この市場規模の中で何パーセントを占めているかということで、例えばコンビニとかでいけば、セブンイレブンがトップにあって、ローソンやファミマがあって、みたいなところで市場全体の売り上げ、市場規模の中で何パーセントを占めているかということが市場シェアですね、それを心のシェアとして考えていったときに、今、この地元の電力会社さんがお客さんにとっては100なんですよね。なんで100でほかの電力会社云々みたいなところに心が全く傾いていないという状態を、いかに自分の方に心を少しづつ向けていくかということが重要になります。心を傾ける、感情を動かす、心を動かすために何が大事かなんですが、ロジックでひっかけようとしても人は動かないです。じゃあ気持ちをぶつけるしかないんですよ。
心のシェアを取りに行くには個人としてかかわることが重要
じゃあ気持ちをぶつけるために何が一番いいかなんですが、ここは商材とか会社とかではなくて、もう自分を応援してください、自分のファンになってくださいというアプローチに切り替えをしていく必要があるかな、ということですね。なので私はこういう者でして、みたいな形で自己PRというか自己紹介をしっかりするであったりとか、なんでこのエリアで営業を頑張っているのか、頑張ろうと思っているのかみたいな形で、自分の歴史を伝えてあげるとか、後はもう純粋に単純接触効果という心理学でいわれるものなんですけど、会う回数を増やしていきながら、あの子いつも頑張っているからたまには応援してあげなきゃな、という気持ちをいかに作っていくかということです。
なのでBtoCで個人営業みたいなことをやっていたときに、契約はくれないけど何回もお伺いしていたらミカンくれるようになった、とか、実はそういうものがすごく大事なのがこういう愛着心を自分の方に向けていくときの営業ということでございます。
なんで営業トークでどうこう、ということではなくて、いかに自分のことをわかってもらうか、自分のファンになってもらうか、という目線で営業をかけていかないと、なかなかこの壁を突破できないと思いますので、ちょっと時間がかかる営業になってしまうかもしれませんが、ぜひその目線を持っていただければ、というのが今日の内容というところでございます。
心を動かすという目線でもう1個、時間がかかるとは言ったのですがショートカットする方法が一つだけあります。それは人の信用・信頼を借りることですね。紹介営業ということで、今お付き合いのあるお客さんがいるのであれば、そこから紹介をお願いして、そこから人の接点を増やしていくということも意識いただくと、少しスパンとしては短くなるんじゃないかなと思いますので、それもぜひ踏まえていただいたうえで営業戦略、営業アプローチを頑張っていただければ、というところが今日のアドバイスでございます。