今日のテーマ
営業を苦しめるリストアップの正しい考え方と取り組み方
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。
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今日は年末の追い込み方ということでお伝えしていきたいと思うのですが、12月です、再来週で営業が終わりという方も非常に当然多いと思うのですが、年末はお客さんもなかなか動かないわけです。いったん意思決定するにしても年明けでいいかなとか、今は頭もお休みモードだし、落ち着いたタイミングでまた年明けに連絡ちょうだいとか、そういうことを言われやすい時期なんです。なので言葉は悪いのですが、お客さんもお休みモードに頭がなってしまっていて、意思決定をしてくれなかったりというケースは事情に多いと思います。
とはいえ、そういったお客さんのモードというのはいったん置いておいて、営業の目標は年末というよりは四半期末ですよね。4月スタートの会社さんであれば10,11,12は第3四半期であったり、けっこう決算期の会社さんも多いので年度末、年末=年度末みたいな会社もあったり、出も当然月末というところも重なってくる、ということで12月は追い込みが非常にしづらい時期ではあるんですけど追い込みをしなければいけない、追い込み、最終的には受注目標、営業目標を達成しなければいけないので、最後の追い込み方です。年末だからこそというよりは月末でも年度末でも年末でもそうなのですが、最後の追い込みで何とか受注を持っていくための方法について今日はお伝えをしていきたいなというところが今日のお話の内容というところでございます。
今受注を下さいということに対しての理由をちゃんと言う
最後の追い込みですね。最後の追い込みを考えていく、やっていくにあたってはまず何をするにしても相手がどうこうにもかかわらず、今受注をいただく理由というのは、受注をもらう理由、契約をしてもらう理由というのはちゃんと伝えられていますかというのが一番大事なポイントです。要は2つあります。今受注を下さいということに対しての理由をちゃんと言うということ、そもそも今受注をくださいと言っていない営業が実は意外と多いということですね。
タイミングの良い時にとか、ご都合がよろしければとか、いいタイミングで、みたいな形で、今くださいではなくてお客さんに合わせすぎてしまって、相手の都合に合わせて契約をくれればいいですよという風に営業の自信のなさも重なってしまうと、そうやってやんわりと今契約くださいと言っていない営業って実は多いんです。
これは心理学的にも証明されていて、ちゃんと言うということと、それに対して理由がある、要は今受注をくださいということに対して理由付きでちゃんとお願いしていれば、それだけでも全然受注率は変わるんです。なので今クロージングをしているお客さんや保留になっているお客さんがもしいらっしゃるのなら、必ず今受注をくださいということをちゃんとお客さんに伝えてくださいというのが1個です。
数や期日を限定して今申し込まないと損をすると伝える
1個は理由を言いましょうということです。理由とは何かですけど、理由とはいくつかありますよね。例えば年末キャンペーンみたいな形で12月31日までお申込みいただければ、みたいな形とか、後は数量、数です。今月の申し込みは10社に限定させてもらっているので残り何社となっていますみたいな形とか、期日限定することです。限定することによって価値が上がるみたいなところも当然あるので、人数的な部分であったり数字的な部分であったり、記述的な部分も含めて要は限定していく、今申し込まないと得られるものが得られなくなる、損をしますよみたいなことをコミュニケーションの中で伝えてあげる、提案中で伝えてあげますということが1つあること。
今申し込まないとスケジュールから逆算し手出来ないことを伝える
今申し込みをしてもらわないと、そもそも御社がやりたいこと、あなたがやりたいことがスケジュールから逆算したときにできませんよみたいなこととかも、提案の内容としては出てくるということです。
具体的に言えば、私は採用系の営業をしていたことがあるので、採用だとわかりやすいんですけど、今申込みいただければ年末のタイミングで私が原稿を作らせてもらって、年明けからすぐ求人の募集が出来て、来年の4月から働ける人に申し込みいただきました、年明け、みんなが動き出す1月の半ばごろから求人を公開できて、そうすると2週間掲載して1月中に応募があって、2月中に面接をして、採用内定を出した人たちが退職交渉をしたり有給の消化期間とかを含めて逆算をすると、今申込みいただかないと、御社がやりたいとおっしゃっていた4月入社の人を採用することが出来ませんよみたいなこととかが言えるわけです。それがまさに必要性です。
なので今受注をくださいというところが、要はキャンペーン的な部分で今申し込まないと損をしますよ、というケースもあれば、スケジュールから逆算したときに、御社のやりたいこと、あなたのやりたいことを実現するためには、今申込みをいただかないとできません、ということをちゃんと言ってあげると、お客さんも、じゃあ今申込みしようかなとか、今印鑑を持ってくるね、みたいなことが起こりやすくなるということです。
なので相手がどうこうはまず関係なく、今受注をくださいということ、あとは今受注をもらわないと相手が損をするであったりとか、失敗するということをちゃんと相手に根拠づけで伝えてあげる、ということはこれは必ず営業をやっている方は全員クロージングのタイミングで言ってください、ということがまずこれは全体に共通することです。
関係性がある相手なら私のために受注をくださいでOK
次は相手に合わせてなんですが、相手に合わせてというところでポイントは2つに分かれます。一つは関係性がある相手、要は仲が良いとか、コミュニケーションをずっととっているとか、商談をずっと繰り返していてお互いのことを理解しあっているみたいな相手に対して今申込みをもらおうとするパターンなんですけど、これは単純です。関係性が出来ている相手であれば私のために受注をください、申し込みをください、契約をくださいというのでOKです。
営業活動というのが最近でいえば営業は科学だ、ロジックだというのはこれは私はすごく賛成していますしその通りなんですけど、最後個別の商談になったときに、最後の最後の最後で、もう今契約をくれるかくれないかの追い込みのタイミングというのは、人間はやっぱり最後は感情で動くので、感情で訴えかける目線で考えましょうといったときには、私のためにやってくださいというお願いはありなわけです。
なので、それがちょっと自分じゃなあ、みたいなことを思ってしまったり、なんかそういうのはいやだなあみたいなことを思ってしまうと取りこぼしが出てきてしまうので、契約をくれそうだなとか、ちょっとなんかコミュニケーションをとっているとか、そういう相手であれば、私のために契約をください、と一言ちゃんと言うということです。
いいんです。最終的に私のために受注をいただいたとしても、お客さんに還元が出来ればそれはそれで全然OKなので、営業というのは最終的にお客さんの背中をどれだけ押してあげてお客さんの行動を引き出せるかということなわけです。なのでその素材として材料として自分という存在を使えるのであれば、それは営業トークの中で、商談の中で、提案の中で使ったほうがいいですよね。
なので関係性が出来ている相手であれば、私のために契約を下さい、それが例えば年末の追い込みで、目標達成まであと1件受注が足りないんですとか、売り上げでここまでちょっとないんで少し金額を上げてもらえませんかということで交渉できる相手なのであれば、そこはしっかりそれまで蓄積してきた、要はお客さんとの関係を築いてきたという、それは自分のこれまでの活動の成果なので、それはしっかり使い切ったほうがいいですよね、というところが追い込みのタイミングで使えるポイントということです。これは関係性がありのパターンです。
関係性がない相手に対してというところであれば、これはさっきお伝えしたスケジュールからの逆算であったり、割引であったりキャンペーンみたいなところもそうなのですが、もう1個やり方として、これはちょっとテクニック的な部分になるんですが、フットインザドアと呼ばれている商談の交渉の常とう手段です。よく使われているやり方も方法としてはありかなというところです。
フットインザドアとはどういうものかというと、小さいお願いをして、最終的に大きなお願いに紐づけていく、つなげていくというやり方です。これは心理学でフリードマンとフレイザーさんという方が1966年に実験をしているんですけれども、住宅の住民に庭先に交通安全の立て看板を立ててもらえませんか、と依頼をした。どのぐらいの住民が承諾をしてくれたかという調査というか実験があるのですが、2つのグループに分けているんです。最初のグループがいきなり庭先に交通安全の立て看板を立ててもらえませんか、という最初から本命のお願いをした、この場合承諾してくれた住民の割合は16.7%だったということです。なので最初からこれをやってくださいということをいきなりたたきつけたということです。なのでお客さんに対して今すぐ受注を下さいというのは最初から言ったということです。
関係性がない相手にはフットインザドアのテクニックを使う
もう1個のパターンというのが、いきなり大きなお願いをするのではなく小さなお願いをしていく、例えばこの実験のパターンでいくと、交通安全のステッカーを窓か車に貼ってもらえませんか?みたいな形でいきなり庭先に看板を立ててくれではなく、ステッカー、小さなステッカーを貼ってくれませんかというお願いをして、それで承諾をもらう、その承諾をもらった後にじゃあ合わせてなんですけど庭先に交通安全の立て看板も立ててもらえませんかという本命のお願いをした、そうするとどれだけ成約率、承諾率が上がったかというと76%、プラス60ポイントです。
なのでいきなり本命のお願いをするのではなく、小さなお願いを重ねていく、最初にステッカーを貼ってくれませんか、OKをもらったらその後に本命のお願いをしたというやり方をすると76%の承諾をもらえたということで、すごく大きい承諾率になったということです。これがフットインザドアというテクニック、交渉のテクニックなんです。小さなお願いをして最終的に本命のお願いの承諾をもらう、というやり方です。
ここでのポイントというのは3つあるんです。1つが要求の関連性です。よく営業の中で小さなYesをもらいましょうとはよくいうのですが、特にクロージングの段階でフットインザドアをうまく使おうと思うのであれば、今回の承諾の、この実験のうまいところというのは交通安全に関する小さなステッカーを貼ってもらえませんかというところから、庭先に交通安全の立て看板を立ててくれということで、交通安全というところに対しての関連性があります。フットインザドアをやるときはその依頼内容に関して、小さな依頼と本命の依頼に関しては関連がないとやっぱり意味がないというところがまずポイントの1個目です。
ポイントの2個目に関しては、要求の難易度をいきなり上げないということです。なので小さなステッカーを貼ってくださいということと、交通安全の立て看板を立ててくださいというところの要求の内容というのが、この難易度のレベルをどうとらえるのかなんですけど、あまりにもかけ離れたお願いになってしまうとなかなか難しいということです。
なので例えばですけど10円下さいというところのお願いをした後に10000円下さい見たいなことを言っても、これは確かにお金ということに関連しているのですが、いきなりあなたに10円あげようと思ったけれど10000円くれと言われたら無理だよみたいなことになってしまうので、そのレベルというのはいきなり跳ね上げないようにしましょうというところがもう1個です。
最後が細かく設定しすぎないというか、小さいお願いを重ねすぎると、いい加減にしろよとなるわけです。例えば今回のこのパターンで行ったときに、交通安全のこのステッカーを窓に貼ってもらえませんか、ありがとうございます。ついでなんですけど車にも貼ってもらえませんか、ああありがとうございます、もう1個ついでなんですけど玄関に貼ってもらえませんかと何個かお願いをしていた後に10回目のお願いになってしまって恐縮なんですけど庭先に看板をお願いできませんかね、みたいなことになってしまうと、何回も何回もお願いされてしまうと、お前いい加減にしろよ、調子に乗るなよと思ってしまうんです。
なので小さく細かく刻みすぎないようにしましょう。だいたい2つ、3つみたいなところになるかな、なので小さなお願いが2つで最終的な本命のお願いが3つ目、みたいな形で意識いただくべきかなというところはあるということです。こうやってフットインザドアというテクニックを使うと、小さなお願いから最終的に大きなお願いの承諾をもらう、みたいなところがテクニックとしてはあるということです。
これは逆の依頼方法で、大きいお願いをして、最終的に小さなお願いの承諾をさせるみたいなテクニックもあるのですが、年末の追い込みみたいなタイミングで考えると、どちらかというと小さなお願いから最終的に大きな本命のお願いにつなげたほうが相手側としては動いてくれる可能性が大きいかな、これは経験談ですが、私の経験値的にはと言ったところが思うところです。というところでございました。
今回の最後の追い込みをどうしていきましょうかというときは、まずやらなきゃいけないことはもう一度言っておきます。必要性をちゃんと伝えるということと、そもそも今契約を下さいということはちゃんと言いましょう。これは誰に対してもやらなければいけないことです。
関係性がある相手であれば情に訴えるでOKです。なんで私のために受注してください、契約してください、というお願いをしましょうというところです。関係性がまだできていない相手に対してで言えば、今のようなフットインザドアのテクニックを使って小さなお願いをして最終的に本命のお願いをする、みたいなテクニックが一つやり方としてはありますよね、ということがお伝えしたい内容でございました。
個別でプライベートにつながるのもやり方としてはあり
後は最後の追い込みなので、関係づくりであったりコミュニケーションをもっと密に取るとか、というのがなかなかやりきれないと思うんです。そういったところは難しいのですが、一つ方法として関係性を一気に上げるみたいなところで行くと、最近で行けば忘年会をするみたいなことが流行ってしまっていますけれど、例えばお酒の席を作るとか、要は普段とは違った環境でコミュニケーションをとるであったり、個別でプライベートでつながるみたいなことをすると関係性が強化されて、ここまで一緒にやってくれたし来年一緒に頑張ろうとという気持ちを作りやすくなるので、そういった方法もやり方としてはありです。
最終的に今月の追い込みで何とか1件の受注を取っていただくみたいな目線で考えたときに、そういうやり方もあるんだみたいなことを少し頭に入れていただいて、今月でいけばあと何日ですか、あと2週間ですね。営業は中4日ですのであと半分の追い込みにぜひ活用いただければということで今日はこの話をさせていただきました。月末、年末、最後の追い込みで営業は大変だと思いますが、ぜひ頑張っていただいて今年気持ちよく営業生活を終えていただいてまた来年につなげていただければと思います。