今日のテーマ
数字に強くなるコツ
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。
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ご質問をいただいております。メルマガでも流したのですが、数字が強くなるコツについて今日はお伝えしていきたいと思います。今日ご質問いただいた内容が、
マネジメントのキモに数字に強くなることが必要であると考えています。一方私は数字を読む力が弱く、どのように鍛錬すればよいかわかりません。効率よく数字に強くなるためにはどうすればいいでしょうか?
という質問をいただいております。この点についてお伝えさせていただきます。
数字に強いとは、「数字を使って考え、説明ができる」
ポイントをいくつかに分けて考えていきたいのですが、まず最初のポイントは数字に強いとは何なの?というところです。ちゃんと理解していただく必要があるかなと思っています。まず数字に強いというところの前提として、数字を使って考え説明ができること、または数字に強い、ビジネスにおける数字の強さだと思っております。
数字に違和感を持てる=基準を持っている
じゃあそのためには何が必要なのかというところだと思いますが、ポイントの1つ目は数字に違和感が持てるかどうかです。
違和感が持てるというのは=基準が自分なりのものを持っているということです。要は基準に対して前提がないと、どんな数字を持っていても意味がないですよねということです。例えば今日メルマガでも出したのですが、平均の受注単価が100万円ですというときに、へえ、そうなんだで終わってしまうのか、その100万円に対して、ちゃんと意味がある100万円としてとらえられているのかどうかというところをちゃんと持っておかなければだめですよということです。
ちょっと一例でお伝えさせてもらえば、例えば私が3人に売りました、Aさん、Bさん、Cさんにそれぞれ100万円で販売していました、それであると当然平均100万円です。なので売り上げをもっと上げていきたいです、と考えるときにやるべきことというのは顧客単価を上げていきましょう、純粋に計算でOKです。
なんですが、たとえば山田くんという人がいて、Aさん298万、Bさん1万円、、Cさん1万円、これも平均の受注単価は100万円です。なんで売り上げを上げなければいけないよねみたいに思ったとき、私と山田くんだったら、完全に営業の課題が違います。私の場合は全員に100万円売れているので、仮に1人お客さんがいなくなったとしても100万円の売り上げが残るわけです。山田くんの場合で行くと、1人仮にAさんがいなくなっちゃったら売り上げが2万円になってしまう、平均1万円、これは事件になります。
なので平均100万円という数字にはけっこうマジックがあって、率で出すとこういう事件やマジックが起きてしまう、ちゃんと意味がある数字としてとらえられているかどうか、例えばテレアポのアポ率が10%ですといったときに、アポ率の定義は何なの?という話です。
訪問のアポなのか、アクション率といったほうがわかりやすいですね。アクション率といったときに、アポをアクション率としてみるのであれば、実際に電話で話せたとか、受付突破でアクション率をとらえている会社もあるので、ちゃんと同じ基準で比較する材料を持っているかどうかがすごく大事なことです。ちゃんと基準になるものとかを自分の中で違和感を感じられるような状況を自分の中で持っておかないと、数字をどれだけ使って考えるところで全く意味がないというところが起こってしまうので、すごく大事なことだと思っています。
数字の意味を説明できる「この数字からわかることは??です」
2つ目のポイントは数字の意味を説明できる、ということです。要は数字から何が言えるか、みたいなことを言えなければいけなくて、私の場合は、先ほどの数字の例でお話ししていくと、平均100万円の受注単価ですというお話であれば、受注アップのために何をやっていくかみたいなときに、顧客単価を上げる施策を考えていきます、というところがこの平均単価から見えてくる、ことです。
これもさっきの話の通りで、山田くんの場合は平均受注単価が100万円なので顧客単価を上げる動きを頑張りますみたいなことを言っても、いやちょっと待ってよ、Aさんへの200万円にはあまり意味がないけど、この場合はAさんを離さないようにするということ、仮にAさんの受注単価が下がったとしても、Bさん、Cさんの単価を上げるか、他のお客さんである程度金額感も高いお客さんを連れてこないと、本当にAさんがいなくなっちゃったらもう終わりです。
特定のお客さんに依存する状況というのはすごく危険なことなので、この数字からわかることがちゃんと伝えられるかどうかが、違和感を持てるか持てないかに重なります。それを意識してその数字から読み解けることをちゃんと把握することが大事ですよというのがポイントの2つ目になります。
数字に強くなるためには、まずはプロセスを”分解する”力が必要
数字に強くなるためにどうすればいいかという問題なのですが、まず数字で考える前でちゃんとポイント、プロセスを分解できるかどうかはすごく意識してもらったほうがいい、と思います。
例えばなんですけど、営業のフローで例えばアポ率が10%ですという話をしたときに、これは良いか悪いかといったら良く聞こえちゃうわけです。アポ率が10%、平均が3%なのでめちゃくちゃいいよねという話なのですが、ここから受注がつながっているの?みたいな数字の単価だけのアクションだけでなくてフローで見ないと、本当に全然意味のない数字になってしまうので、例えば架電からのアポなのか、資料送付して架電してアポなのか、その後、訪問、見積もり、クロージング、これが分解しているということです。
アポだけ単体で見た、連絡を受けてのアポなのか、もしくはその手間でなんかアクションメールを送ったりとか資料を送ったりとか、FAXを送ったりとか、そういう事前の種まきをしておけばもちろん反応率が上がるというのは必然なので、こういう風にちゃんと自分のやっているアクションを分解してどこに影響しているのかみたいなことをわかるようにならないと、その数字の意味が分からないですので全然意味がありません。
ちゃんと自分のアクションを分解していく、プログラミング思考の本をご紹介させてもらいましたが、そういう発想で自分の営業を分解して、この推移をちゃんと見れるのかというところが大事です。最初のアクションより受注はだんだん減っていくわけです。減っていくんですが、どういう推移で経ているのかみたいなところをちゃんとイメージできているかというところで、例えばいびつな動きをしちゃっているということは完全にアポのタイミングがそれだけ落ちちゃっているわけなので絶対に何かおかしいわけです。
こういう風に分解して数字でとらえることが出来れば、自分がどこを分解すればいいのか、ちゃんと見えてくる。そうやって考えていただければと思います。
営業の数字は「母数」と「率」しかない
自分の営業をしっかり数字で語れること、かつ受注、クロージングまで行くにあたって、何が足らないかと言うのは基本的に母数、一番最初のスタートの母数と推移していく率だけです。自分の営業プロセスを分解したら、次にやるべきはここの率でどこがボトルネックなのか、しっかり把握することと、営業も数字で基本的に母数を担保できているか、率を担保できるかしか考えるところはないので、そういった点で数字に強くなっていけるんじゃないかと思っています。
分析=計算ではなく、分析=思考=仮説を立てられるということ
最後に大事なポイントは、あくまで分析をすることといえば、計算したからOKではありません。アポ率を出すために10架電÷100やったから10%のアポ率です、というのは事実をちゃんと把握したというだけなので、それだけでは数字には強くならないです。
数字をベースにして、そこから仮説を立てられるようになって初めてあなたは数字に強いです、それをちゃんと自分の言葉で解説できるようになって、初めて数字に強いという判断というか評価をされるようになると思うので、特にマネジメントしたいなと考えるのであれば、プロセスを分解することと、分解してどういう率で減っていっているのか、絶対減るので推移することを把握すること、母数が足りているかを考えること、最後にそこから読み取った仮説を持つことをできるようになれば、どんな営業でも絶対に成功できるので、その点をしっかり意識して数字に対する考え方を強く持ってもらいたいなと思います。
けっこう相談を私のところに来られる人も、数字に結構弱かったりするケースもあって数字に弱いと結局間違った施策を立ててしまってめっちゃ頑張っているのに成果が出ないという事件が起こってしまうので、ぜひその点は意識してもらいたいと思っております。ということで数字に強くなることについてお伝えさせていただきました。