今日のテーマ
好意の法則から考える営業アプローチ戦略
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。
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今日は相手から好かれるためのアプローチ戦略、というテーマでお話していきたいと思うのですが、心理学で言われる好意の法則、好意の返報性と言われるものを活用して、うまく使っていただきたいということでご紹介させてもらっています。
好意の法則、好意の返報性
好意の法則、好意の返報性とは、好意を向けられるとその気持を返したくなる人間心理です。恋愛心理学とかでよく使われている心理ですが、営業の目線で考えたときにまず考えるべきことは、人間は論理ではなく感情でモノを買うということです。
論理的に良い提案をしたとしても、人間は自分の好きなものを買いたいという欲求を持っているので、まず感情で判断して、その上でロジックが後からついてくるケースが非常に多いです。特に個人の意思決定の場合でいくとそういうケースが多いです。BtoBとかで複数人で意思決定する場合は目線が複数入ってくる前提で考えているので周りに説明しなければいけないというところもあり、論理的に考えるところが先行するケースもありますが、ただ人が最初の1歩目を踏み出すときにはまず感情が影響しているので、感情への訴求をより効果的に行うために、好意の返報性があるということです。
人間は論理でなく感情でモノを買う
論理でなく感情でモノを買うとはどういうことかと言うと、正しさよりも好き嫌いの影響が大きいということです。
例えばご飯を食べたいなと思ったときにわざわざ隣町のレストランに行く人もいます。同じものがチェーン店で食べられるにもかかわらず、わざわざ隣町のファミレスに行く人もいるわけで、これは正しさやロジックだけで考えれば同じものが食べられるのだから近場で食べたほうがいい、そうすれば時間もかからない。車で行くとするとガソリン代もかからないという形で論理的に判断すれば近くに行ったほうがいいというのはそうですが、あのお店の雰囲気が好きだとか、好き嫌いが人間の意思決定にはすごく影響されてしまうということです。
正しさよりも好き嫌いの影響が大きい
この好き嫌いが人間の意思決定には大きな影響を与えてしまうので、まずは相手から好かれる努力をすることが営業をする上ではすごく大事ですよということです。どんなにうまくプレゼンができるようになったとしても、どんなに良い提案ができるようになったとしても、まず前提で相手から好かれていないと、なかなか話を聞き入ってもらえません。営業のスタートラインに立つためにも、まず相手から好意を持ってもらう、そのためにはまずこちら側が好意を示すことが非常に大事です。
類似性・共通点
好意を見つけるということです。人が好意を示すもののポイントにはどういう物があるか、ポイントは3つです。1つは類似性・共通点です。よくある話でいけば、私は千葉出身なのですが、千葉出身同士は仲良くなりやすいです。これは千葉県民どおしの謎のつながりですが、これは多くあると思います。出身地が一緒というケースです。こういった形で自分と相手との共通点をなにか見つけることが1つ目のポイントになります。
共通点や好きなものを見つけることは結構難しいと思いがちですが、抽象度を上げていけば結構好きなものは見つけやすいです。好きなスポーツはなんですか?という質問をすると、スポーツの中で好きなものを見つけなければいけませんが、スポーツ自体が好きということで共通点はできています。一個ポイントの中で共通点を見つけることはできていて、大きなくくりで類似性や共通点がないかを相手が感じてくれればOKです。
大きなくくりでいけば日本人というだけでも共通点です。ですが、日本にいる中だと、なかなかそれが共通点として認識されないのは他の人達も日本人だからです。なので他とちょっと違って自分たちだけの近いものがないかを考えたときに、日本人でも共通点だと感じるケースもあります。外国で話をしている場合です。例えばアメリカで「私達日本人どおしですね」と出会うと仲良くなりやすいです。それは世の中の環境的に日本人がマイノリティだからです。
なのでそういった抽象度を上げて見ていったときに、他の人とではなく自分とあなたとで近いものはここですよね、というところが見つけられればいいので、その共通点探しでいけば、例えば目の前の人が着ている服だったり、最近は打ち合わせでパソコンを持ってくる人も多いと思いますが、たとえばわたしはマックを使っているのですが、相手がマックを使っていたら、マックをお使いなんですね、とそれだけでも共通点になりやすいので、目の前の人から得られる情報からなにか近いものがないかを意識していただくと共通点や類似性は見つけやすいと思います。
馴染み深さ
次は馴染み深さです。類似性や共通点と近いことではありますが、日常生活との関連性が近いケースです。行きつけの居酒屋が同じとか、馴染み深いものが共通しているみたいなことは相手との反応が通じやすい、というものがあります。馴染みのお店や好きな漫画、そういったものから共通点を探っていくと、より深い関係になりやすいですよということです。
関わった回数
最後は関わった回数で単純接触効果、関わる回数が多ければ多いほど相手からすると好かれやすいという話です。一回か2回会うよりも、何回かまた会いましたね、これは会う回数よりも時間が大事なので、回数を少し刻んでいく。実際に対面ではなくても名前に触れた機会が多いとか、写真を見た回数が多いということを考えると、単純接触効果は出やすいです。全く知らないものよりも目にした回数、耳にした回数が多ければ多いほど好きになってもらえる確率は高くなりますということです。
連合の法則
もう一つ連合の法則というものがあって、これは全然関係ないものなのだけれど、他のものの影響に引っ張られて好きになりやすい、これはよく使われているパターンで行くとCMとかで有名芸能人、特にCMには高感度が高い人が使われているケースが多いです。
いろいろな芸能人の中でも好感度の高い人が、最近良くCMに出ているマツコ・デラックスさんとか、好感度の高い人が全然関係ないでしょう?というCMにも出ています。それは商材の好き嫌いができる前に、たとえばマツコ・デラックスさんの好感度が高いから、それに引っ張られて商材自体の評判も良くなるということです。そのもの自体ではなく、そこに一緒にいる人や物の影響で、好きになってもらえる確率が上がるということです。
紹介営業が成功しやすい理由は一つここにあって、たとえばお客さんからの紹介で一緒に打ち合わせに行ったら、そもそも紹介しあえるほど仲がよいお客さんなわけです。そこからまた一緒に話をしている状況なので、紹介者の好きな人だからきっとこの人もいい人に違いないと相手側が勝手に判断してくれます。こういった連合の法則もあるということです。
好意の原則が成立しやすい時期
類似性、共通点、なじみ深さ、純粋に関わった回数が多いか少ないか、他の要因に引っ張られた連合の法則、この4つのポイントで、好意をもたれやすい状況が作れます。好意の原則が成立しやすいタイミングがあります。それは関係が深くないタイミングです。相手のことをまだ深く知らないタイミング、相手のことを好きか嫌いかしっかり判断できる材料がまだ少なく、その少ない情報から好きという決断をしてもらうために類似性や共通点、馴染み深さ、連合性が出てきます。
なので営業は最初のタイミングでいかに好かれるか、はその先の営業にも影響してきます。好かれれば営業は楽しくなるということで、当然売りやすくなりますし、嫌いな人に対して相手側はなかなか心を開いてくれません。なので最初のタイミングで自分には相手との共通点があると近い関係がある、同じ考えを持っている、価値観が似ているということをしっかり伝えてあげることで、この人は私の敵ではなく話が合いそうだなと思ってもらえて、いろいろなことを教えてもらえたり、最終的な意思決定を自分のところで選んでもらえる可能性、確率が上がります。
営業で一番やってはいけないことは最初から売り込みをすることでお客さんの警戒心、嫌悪感を強めてしまう、その先は営業をしづらくなるので、一番最初のファーストコンタクトでしっかりお話できるときに、自分のことをわかってもらう、好きになってもらえる情報提供をすれば営業はわかってもらえます。
好かれれば営業は楽しくなる
営業は楽をすればするほど、短い時間でなんとかしようとすればするほど当然無理を生じます。その無理を生じさせないようにどういうコミュニケーション設計をしていくのか、ということで好意の法則についてお話させていただきました。ぜひまずは好かれるというところからスタートするとその先の営業が楽になりますのでぜひ意識していただければと思っております。
