今日のテーマ
ワーストシナリオがベストシナリオ?計画錯誤の罠
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。
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今日は計画錯誤が起こる4要因と4対策ということでお話ししていきたいと思います。計画錯誤とは文字通り計画が間違ってしまうということで、どのぐらい間違っているかというと、それをテーマに卒論を書いている学生がいるので、それをもとにご紹介させていただきます。論文を書いている学生に「最短でどれぐらいで卒論が終わりますか?」と聞いたところ、平均「27日で終わる」「1か月で終わると」いうことで、最長でも49日という結果が出たのですが、かかった日数は56日、2か月でした。倍かかっているわけです。
ワーストシナリオがベストシナリオになる
基本的にこういうわけで人間は計画を間違える生き物で、ワーストシナリオがベストシナリオになる、どういうことかというと一番だめだと思っていた計画通りに人間はなりがちで、一番低い予測、計画に最終的になってしまうことも多々ありますよということです。
楽観バイアス
なぜこういった計画錯誤、計画の誤りが出てしまうかというと人間の心理が影響を及ぼしていて、一つは楽観バイアスです。楽観的になりすぎるということです。事故は自分に起きないとか、自分に不幸が起きないと思いがちなバイアスです。
自分のタスク、課題遂行能力を過大評価して時間などの必要なコストを過小評価してしまうことがバイアスということです。楽観的に考えがちなので、これぐらいで何とかなるだろうと思っていた結果、何とかなっていないということが多々起こるということです。
過去の記憶の無視
次は過去の記憶の無視で、字の通りなのですが、過去の類似タスク、似たようなことを経験しているにもかかわらず時間が長くかかったという記憶を無視して今回は何とかなるだろうと思ってしまうことです。
記憶バイアスもあって、人間の記憶は基本的には上書きされてしまいます。どんどん記憶がきれいになってしまうということもありますが、過去の類似タスクの所要時間がそもそも無視されて間違って記憶されてしまう、誤った記憶をもとにタスクの所要時間を予測するので予測がずれるということです。
アンパック不足
最後はアンパック不足です。アンパック不足とは要素分解のことなのですが、タスクをうまく要素分解できていないためにタスクの所要時間を正確に予測できない、ということです。簡単なタスクほど計画錯誤が起こります。計画の場合簡単なほど何とかなるだろうと思いがちで、難しいタスクほど大丈夫かなと確認することが起こるということです。
簡単なタスクほど計画錯誤が起こるので、どのような作業においてもタスク分解をして、計画錯誤が起こらないように考えなければいけないということです。
計画錯誤の対策
そのうえで計画錯誤をどう対策していくかについては4つのポイントがあります。1つは外部情報で、自分が以外の人の経験や類似係数を参考にして予測を立てましょう。自分の記憶に頼っていると、そもそも記憶が上書きされてしまっていたり、人間的に無視してしまう傾向にあるので、そもそも自分ではない外部の人のモデルケースを取って、そこをベースにして予測を立てましょう。ゼロベースの経験とかでも、計画を立てようと思えばたてられますが、しっかりモデルを立てることはすごく大事なことなので、モデルケースは一つ作るということがポイントの1個目です。
分析せずになんとなく予測を立ててしまうとだめなので、分析してから予測を立てることがポイントの2つ目です。次は第3者に確認してもらう、自分の記憶があいまいであれば他の人にチェックしてもらうことによって精度を上げていきましょうということです。
最後はワーストシナリオがベストシナリオになるというケースが多々あるので、元々の予測に対して時間の工数を多めに取っておくとか、遂行能力が少し低いという形で予測を立てましょうというところが4つ目のポイントです。
ビジネスの計画錯誤は周囲に迷惑をかけてしまうことがあるので、計画通りうまくいくということは少ないかもしれませんが、その精度を上げるためにできることはしっかりやりましょうということが今日のお話でした。
