【しくじり先生】先方からの無理な提案を担当者に伝えて関係を悪くしたことでわかったこと

営業4.0実践ゼミではメンバーのこれまでの経験で「やっちまった」「こんな失敗したことある」という体験談をインタビューして、同じ過ちをしないための教訓をインタビューしています。

今回インタビューさせてもらったのは、社会人4年のハムちゃん!その生々しい体験記をご紹介します!

登場人物

 営業4.0実践ゼミのアイドルさや姉

 社会人4年 フリーで頑張るハムちゃん

自社の担当者に先方からの無理な要望をそのまま伝えちゃった・・・

 ではハムちゃんの自己紹介からお願いします。

 社会人経験4年目で、今はフリーランスでメールを使った営業代行をしています。クライアント様の商材をセールするためのランディングページを作成し、そのページをクリックしてもらうためのメールを作成し、リストに送って、反応を取っていく感じです。商材は人材系がけっこう多いですが、リストがリクナビやマイナビで人事のアドレスが多くて営業しやすいです。多岐にも渡っていて、RPAというロボットを使ったIT技術や、オフィスコンビニサービス、あと神社専門のホームページを作る会社が入ってくると書いていたので、これもやるんだと思っていました。これが今の仕事の感じです。

フリーランスで独立する前は食品会社のハムの会社にいました。ハムのときに最初にやっていたのは業務用商品の卸しでした。スーパーなどに並んでいるハムやソーセージではなくて、コンビニのパンに挟んでいるウインナーだったりカツとか畜肉系のもので、ぼくのときはパンの工場を回り、この素材を使って製品開発しませんか?という営業をしていました。その後は、コンシューマー向けにスーパーを回って、コンシューマー向けのハムやソーセージを卸す仕事をしていました。それが大体の仕事の感じです。

 工場行きとスーパーは一気に担当するの?

 入社して2年ぐらいは業務用の工場を回る仕事をしていました。その後は移動があってコンシューマーの方をやっていました。

 それは何年ぐらいやっていたの?2年ぐらい?

 2年ぐらいやっていました。

 やっちまったのは?前職と今とどっちでやっちまったの?

 前職の業務用の卸しをやっていたときです。入社して1年すぎぐらいにめちゃくちゃ大きな得意先を先輩と分担して持っていたんですが、1年目にしては得意先との関係も先輩からいいねと言われるぐらい作れていて、先方から商品開発の担当者やマーケティングの人なので、それとは別に技術ラインの担当者や課長や自分のハムの会社の商品開発の担当の人と橋渡しをして商品開発を進めていました。けっこうややこしい営業ですが。

 いろいろなところに行かなければならないということ?いろいろな人と関わるということ?

 先方の社内事情も理解した上でうちの商品開発とセッションしたりです。それでもいい感じに最初はなっていてその会社に入った一番の同期だった全国のコンビニに流通するような商品開発に携わりたいという目標が達成できたんです。実際にぼくが提案したやつ、関わったやつが運がよい部分もありますが全国に並んでいて・・・

 めっちゃすごいね。1年目で。

 うれしかったです。地方にいる会社の同期にも、これはおれが入れたやつだからちゃんと納品してくれよなとドヤ顔したりして、調子に乗っていました。

別の案件があって、先方専用の特別サイズの唐揚げを作る案件があったんです。平たい丸いナゲットみたいな形の唐揚げを作らなければいけなかったんです。サンドイッチみたいなものに挟むので、ゴツゴツしていると出っ張っちゃうので。でも鶏のから揚げをナゲットのような形にするのはすごく難しくて、ただその形にするんじゃなく、細かく砕いて、その形にする感じで作っていかなきゃならないんですけど、どうしてもそれがナゲットみたいな味で唐揚げにならないんです。醤油味にはしてあるんで唐揚げには近かったんですが、ぼくの感じではこれはナゲットじゃないかと思いました。

パッケージには唐揚げ風ではなく唐揚げとうたいたくて、その商品を作りたいということだったので、どうにか唐揚げにしたんですけど、自社と話をしてもこれ以上は・・・ということで。

 そこの事情をハムちゃんがとりもつの?営業先で唐揚げにしてと言われたら商品開発のメンバーにフィードバックしてお願いしますみたいな?

 そんな感じです。

 一緒に食べたりするの?

 はい、一緒に食べて商品開発の人たちが座っている席の近くに行って、これはもうちょっとしっとり感があったほうがいいんじゃないか?みたいな。

 そんなこともするんだ。

 もうちょっとしょうゆ感があって唐揚げ感を出したらいけるんじゃないかみたいな。ソースを替えたらもっと唐揚げになるんじゃないか?みたいな感じです。それを先方との商談の場でやったり、それを持って帰って会社内でやったりもしていました。

普通こういう案件だと5回ぐらい試作品を作ってだめだったら諦めるみたいな感じで、うまくいくか、そこであきらめるかだったんですけど、けっこう力が入っていて、試作品が9段階ぐらいまでやり取りしていました。最後に作った9個目のやつがこれなら美味しいね、と先方も認めてくれたんです。認めてくれたんですけど、それを作るには値段が合わなかった。

でもこれなら考えてもいいかなという先方の温度感だったので、なんとかしてこれで通したいと完全な自分本位の気持ちでいました。それを会社に帰ってきて製品開発の人に話をして、「これでいいと言われたんですけどもうちょっと安くなりませんか?」と直に伝えちゃったんです。そうしたら、「そんな事を言うなら次の作品は作りません。」ということで・・・

向こうも鶏の原価などもあったので、それをぎちぎちにつめてくれていたんです。何銭の世界で値段を計算してくれていたんですけど、先方から値段の調整の要望があったのは、そこから3円ぐらい減らしてくれたら製品化できるみたいなことだったので、うちの製品開発の人に「これを3円ぐらい下がらないですかね?」と直接言ってしまったんです。でも商品開発の人にしたら、1円以下の世界でなんとか頑張っていたのにそれを無碍にして先方からの提案を無理に押し付けちゃったので、いやもうやりたくないです。この会社はなしにしましょうと言われました。

最終的にその人との話は一緒にやっていた先輩も出てきてくれてなんとか仲直りはできたんですが、結局それはそもそも値段的に難しい部分もあって、話は流れちゃいました。というのが今回のしくじりのところです。

一つにこだわりすぎず、もっと広い視野で見て提案すればよかった

 話が流れたところがしくじりというより関係性のしくじりだよね。

 関係性ですよね。先方から聞いたことをそのまま言っちゃった。社内営業というところをちゃんとわかっていなかった。

そもそもこれは製品的に難しかったという根本的な問題があって、ぼくとしてはすごくやりたかったですが、情熱だけで動いてしまった。もうちょっと早い段階で諦めるべき話でした。早めに話を切り上げて、今回はこの路線で駄目だったけど、単純に唐揚げという話じゃなくて、今だったらどうするかという話につながるんですが、唐揚げというところだけを追い求めるんじゃなくて、例えば今ある素材を生かして油淋鶏味とか、という方向に新しい提案をして先方を納得させることもできたんじゃないかなと今は反省していて、今ならそうするなと思います。

 唐揚げが高いからたとえば油淋鶏だったらもっと安くできますよという提案ができたということ?

 そうです。唐揚げ単体でいくと、唐揚げだけの味で勝負しなければいけない。なのでどうしても食べたときに肉の味がしない、なんかこの味ナゲットみたい、みたいになっちゃうんですが、ある意味ごまかして、素材の旨味じゃなくて商品全体の提案でソース込みの提案というか、たしかに素材自体はそこまで良くないけど、こちらのソースに変えれば商品としては完成度が高くなりますよね。これでやりませんか?みたいな提案ができたなあと。

 先方は唐揚げというところにこだわっていたけど、その枠をもうちょっと広げてあげればよかったということ?

 広げてあげればよかった。

 そうすることでもっと安いものができたかもしれない?

 話が流れずに、かつ担当者のうちの製品開発の人とも特に波風立てずに話を進められたんじゃないかなと。ぼくも唐揚げしか見えてなかったので、もうちょっと広い視野で一歩下がって俯瞰してみることができれば良い結果になったんじゃないかなあ?と。

 面白いしくじりですね。結局このお客さんはかなえることができたの?他の会社さんで薄い唐揚げのものは作れたの?

 できなかったですね。他の会社さんには持っていかなかったみたいで。うちにしか話を持ってこなかった。オンリーの声がけだったんです。それもあって達成したいなと思いが強かったんです。

 確かにいろいろ提案をしていれば唐揚げは受注できなかったかもしれないけど、他で何かをうけられたかもしれないと?

 そうです。オーロラソース使いませんか、とか味を変えて別のメニューで提案できたなというのはありました。

 この教訓はなんですか?

 2つあって、まずさっきの製品開発の人にはその人の今やっていることを考えてその人が頑張ってやっていることを否定することはしないで、先方からの意見を自分で噛み砕いて伝えてあげるということ、もう1つはどれだけ頑張って動き回って作ろうとしても無理なものはあるので、そういうときは無理に押し通さず一歩下がって広い視野で商品をもう1回提案することも大事だということです。

 どうしても言われると営業としては叶えたくなっちゃうよね。

 その当時の一番の教訓になりました。

 なるほど、ありがとうございます。こっちも超頑張っているからお願いします、お願いしますと担当者に言っちゃって、その人も一生懸命やっているのにその事を考えずこっちからの要望ばかり言うみたいな。わかる。あるよね。

 それで仲が悪くなって険悪になりましたからもう二度としちゃだめだと思います。

しくじり先生からのありがたい教訓

・先方からの意見はそのまま伝えず、社内の人の思いをくんで噛み砕いて伝えること
・無理なものは押し通さず一歩引いて広い視野で提案し直すこと

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