自分の営業の成果をどうしたら上げることができるのか、は営業マン共通の悩みです。
成果は上げたいのだけれど自分ではどうしたら良いかわからない・・・
そんなときは先輩の動きを見ることが効果的です。
先輩の動きをどう真似るか、そしてそれ以外にどこに気をつければ営業の成果を上げることに繋げられるかについて考えました。
登場人物
営業コンサルタント ささだ
Tさん
Iさん
まずは先輩の動きを見て整理することが必要
いま一番課題なのは新規の受注者数です。上司との比較、昨年の10月から3月までの比較を半期で出しました。上司は65社訪問して12社受注しています。受注率は18%。僕は88社訪問して受注社数は半分の6社。受注率は6.8%という形で今3倍ぐらい差があるような状態です。今日、どういう形で入ってきているのか比較してみたんですが、上司の場合は自力で開拓したのが3社、先方からの電話やメールなどの問い合わせが3社、既存の顧客からが3社、クロージングだけ行ってアポはメンバーがやったのが2社、自社の社長からここに行ってと言われたのが1社、自力開拓は3社です。ぼくは自力は5社で、他からの紹介は1社です。自力では自分のほうが活動量が多い分だけ取っているなと思いましたが。
先輩の自力開拓は3社とありますが、何社自力開拓したかわかります?先方からの問い合わせ、既存顧客の紹介、メンバーアポ供給、当社社長紹介の中で自力でいじれるものは既存顧客からの紹介ぐらいしかなさそうです。先方から問い合わせが来たものに関しては先輩が普通にクロージングに行っちゃうと思うので、自力開拓の数字が著しく低いのであればそもそものアプローチ方法を別に考えなくちゃいけないなと思ったんですが、そのへんはどうですか?
先輩の自力開拓は、2社は熊本と大分の会社で、その県の中でも大きなお財布というか、求人を出しているところを狙い撃ちでアポをもらったんです。もう1社はうちが扱っていて実績が出ているところを横展開して、他社でも取れていますから家でもどうですか?とアポをもらって受注しました。
いいアプローチしていますね。ちなみにその先輩の全体の訪問数は65社ですが、これの自力開拓の割合はわかりますか?戦略で見たときに自力開拓の割合がけっこう大きいのかなというイメージをしていましたが、他からの供給が多いのだったら、そもそものアプローチは別の方がいい。先輩が3社のうち3社決めていますだったら、たぶんやり方を工夫すしてアプローチ先を見直せば、Tさんが88社訪問して6社、受注率6.8%の改善もできるなというところもあります。
今の会社の課題感は新規の開拓をしなければならないけれどリストが微妙だということもありつつ、そのリストをうまく使えていない可能性もあるなというのが、ちょっとこの数字だと読み切れない可能性があるんです。既存の今持っているリストの料理の仕方で改善見込みがあるのか、それともローラーでもなんでもアプローチ母数をただ増やしていくしかないのか、もう一度整理したほうがいいなという感覚があります。
これって65社の中から自力で何社出しているのかを出したほうがいいということですよね。
Tさんの訪問数88社、受注者数6社、受注率6.8%がほぼ自力開拓じゃないですか。ここをもうちょい上げられる見込みがあるかを見定めておきたいんです。先輩は3社なので、仮に先輩が44社自力開拓でアプローチしていて受注が3社だけですと言うなら、半分になっているだけなので、今の動きを続けるしかないですねになっちゃいます。これが先輩は変わらず18.4%とか他のアプローチや自力開拓で50%の受注率出しているなら、先輩の真似をとにかくしましょうでいいんです。比べられる数字がほしいです。
あと、話が変わってしまいますが、先輩とTさんで既存の顧客数に違いはありますか?
全然違います。2倍ぐらい持っていると思います。
そう考えると既存の紹介は同じぐらいになっているということですね。各アプローチ手法ごとに受注率を出してもらっていいですか?それを出せると自分の動きが上げられるかそんなものなのか判断がつきますが、感覚では自力開拓をもう少しなんとかできるのでは、と。やりようがあるのはそれしかないですけど、自力開拓と既存顧客紹介、ここに率改善の見込みがあるならそちらに舵をとったほうがいいかな。
5月以降新規受注を開拓するするためには、既存顧客からの紹介はいいと思います。これも先輩が何をやっているのかをちょっと確認しておきたいです。2番目は採用成功事例がある企業へのアプローチ、これもいいと思いますが、これも先輩の動きを真似してほしいので、まずは先輩の新規開拓、自力開拓の動きはどうかを整理していただきたいと思います。
メールアプローチについても、まずはそこを確認してから施策を決めましょう。そうしないとたぶんちょっとずれる。40代以上の採用担当者にアプローチしますというところで、本当に今のセグメントでいいのかが今の状況では判断できないので整理をお願いします。
提案がしきれているかどうかはとても大切
上司との違いでTさんがあげてくれたところは、提案がし切れている、回答期限が切れている、本音を話してくれている、これはめちゃくちゃ大事。Tさんの中で提案しきれるとはどんなイメージですか。
うちのプランはこれです、やりませんか?いつまでに回答くれますか?これでは率直すぎますが、お客さんに合わせてこういう着地点まで行けているかということです。ぼくの場合はふわっと終わっちゃうこともあるので、よく言われるのが嫌われてもいいから当てに行けと。
それは大事ですね。すごく大事なところですが八方美人は売れないんです。みんなに好かれている人は人を動かせないケースが多いので、やれたほうが良くて、御社におすすめなのはこれです、みたいなところは言い切ったほうがいいです。回答期限が切れるということももちろん大事なことで、いついつまでに回答くださいということが言えているということですよね。
求人の仕事なので、いつまでに何人やらなければいけないかを聞いた上で、だったら今の媒体だけじゃ足りないよね。うちはなにか施策を考えてみませんか。早く走りましょうとこちらのキャンペーンの理由とかをやんわりお客さんの採用スケジュールに合わせながら伝えるということができないので、お客さんに期限だけを伝えちゃって無理に回答を切りに言って嫌われることもたまにあります。
日付を切るのはいいと思うんです。営業の提案は何事も根拠がないと相手も納得感がなくて動けないんです。お客さんが回答期限に対する意味合いを理解しているから必要ですよね、だから答えてくださいと、すごく良い提案をされていると思います。
ヒアリングのコツは質問で答えをもらいに行こうとしないこと
提案がしきれていることに価値があるんじゃなくて、提案がしきれるるほどお客さんに聞くことができていることが必要だということを気付けているのでいいと思います。ヒアリングしてください。ヒアリングのコツはわかりますか?
わかっていないです。
自分の中で思いつきでもヒアリングをする上でこれを大事にしたほうがいいとかなにかありますか。
会話をする、尋問口調にならないように、サラッと聞きたい項目だけを整理して、これだけは聞かなければならないところを会話の中でやんわり聞き出すということだけですが・・・
大事ですね。Iくんは?
ぼくは、もし欲しい答えに対してこういうことってないですかみたいな事例を出して聞いてみて、こういうことで困っていたりしないですかと具体的な例を出して聞いてみると近い答えが出てくる。
二人とも合っています。ここというところを決めて聞いていくとか事例を確認しに行くとか、どちらも合っています。
私が一番意識しているのは質問で答えをもらいに行こうとしない。どういうことかというと、新人研修でも、言っていることは仮説の検証をしようということだけです。質問をもらってお客さんがもらった答えに対して、自分の頭の瞬発力で次の会話を考えようとするから質問はうまくいかないんです。
このお客さんはこういうことで困っているはずだとか、こういう状況のはずだということをたくさん準備しておいて、それを確認しに行こうとすれば聞きたい項目がずれないし、もらいたい質問がもらえる。自分が仮設を立てている時点でどうその情報を料理するかまでイメージできるので、ちゃんと相手の状況を理解したうえでちゃんと次のアクションに繋げられる情報が得られる。
先輩のやっているところは一緒だと思うんですが、ヒアリング、質問力が高いというよりもこういうお客さんじゃないかという想像力が豊か、想像力があるというよりも先輩のほうが経験を積んでいるからイメージが持てましたというケースもありえますが、そうは言っても先輩はできているので、このお客さんの課題はこれだろう、と外れたら外れたでいいのでヒアリングをしましょう。
ヒアリングのコツは仮設をちゃんと建てて、こうじゃないかというところを決めておく。こういうお客さんだったらそれが刺さるはずだからこれを売りたいから確認しようと言う感じでヒアリングができるとより良いかなと思っています。困っていることはみんな同じなので、極論人を連れてこいじゃないですか?なのでこの雰囲気だったらこういう人かなとか、この規模感だったら採用予算はこれぐらいだろうなみたいなところを自分の中で・・・
Tさんなら持っていると思うんです。このお客さんならいけるなとか、このお客さんは厳しいだろうなと思いながら行くじゃないですか、底をもうちょい言語化していけばヒアリングの質は上がるはずです。なんかこのお客さんは無理だろうけどアポが取れちゃったから行くという場合で、なんでそう思うかは業界でくくっていたり、電話で話した社長の雰囲気が合わないとか、企業規模的に採用に予算出さないよねとか、求人はハローワークしか出していないからきっと求人にお金は出してくれないよねとか、あるはずです。そういうのを自分でちゃんと整理しておきましょう。
例えばさっきのハローワーク問題でいけば、ハローワークは無料だからと絶対言ってくるな。そのときにハローワークさんで採用活動中で他に出していませんが、採用に予算をかける気がありますか、と聞いちゃえばいい。どういうときにお金を出そうかと言うのに頭が切り替わるかを、確認するために行こうという感じにいけば、ヒアリングの質も上がるはず。「いま出しましょう。」「ハローワークで充分。」「ですよねえ。」と。それをイメージしないで行っちゃうと、なんとか優秀な人が・・・と言いたくなるじゃないですか、けれど今のタイミングはないなあとお客さんと会話ができて、だいたいこんなお客さんばかりだなあとイメージできれば、どのタイミングだったらお金を出してでも採用しようと思うか、みたいなところを逆に確認したほうが良い。
例えば御社の中でいくと緊急性ですかねとか、質がとか、若い人の採用がとかそういうところはどうですかみたいなところが確認できるはず。仮にハローワークの仮説を40代、50代、60代ばかりが来るみたいなことがあったとしたら、じゃあ20代の若手を採用するということになったとしたら、お声かけくださいみたいな感じでクロージングしちゃって、終えてもいい。そういう自分なりの仮説を整理して動かれたほうがヒアリングの質は上がる感じはします。
ライバル会社に知名度の点では負けるなら他に勝てる場所を探す
質問してもいいですか?今大体行っている先は有料媒体にお金を出している先です。なので明確に媒体を2回以上使っているというところに行っているのですが、九州でよくあるのが知名度問題で苦戦をしていて、マイナビリクナビが圧倒的に強い中で行くとなったら提案の単価をくぐるか、とかしかなくてけっこう年間の予算を投下していて次の予算のタイミングが半年後ですみたいな先とか、人の質みたいなところを問われてしまうと正直弱いです。
40代、50代だったら効果は返せますが、20代、30代なら圧倒的にリクナビマイナビのほうが来る感じの中で戦わなければならなくて、それをどう切り替えしたらいいか、サブで使ってもらうしか切り替えせない。
採用の予算は配分をどうするかだけじゃないですか、100万の予算があったときにリクナビ40万、マイナビ40万、だから20万みたいなところをどれだけ予算を増やしてもらうかということですよね。正直、うちは九州では知名度がないです。というのは言ったほうがいいと思うんです。
「九州はこれからなのでまだ知名度はないですが、東京では十分知ってもらえていてこれだけ伸びているので。」と違うエリアの実績を示す。後は知名度では負けたとしても他の勝てるところはないかを探すんです。例えば営業の違いで差別化できないか、媒体の違いで勝てないなら営業の違いで勝つしかないので、原稿の作り込み方とか、フォローの仕方とか、私だったら例えば掲載は何週間ですか?
4週から12週まであります。
掲載後の情報を変えられます?
毎営業日に変えられます。
であればそれをスケジュールに組んじゃいます。「4週間で毎営業日で原稿を変えられる媒体はないと思うんです。」と言って、「御社の採用は絶対に成功させたいので、毎週水曜日に電話するので応募状況とかいろいろ教えてください、アクセス状況はこちらで解析をして、毎営業日ごとに求人現行の見直しをかけたり写真や動画を替えたりします。変えたことについてはつどご報告させていただいてちょっと納得がいかない部分とか気になる部分があればおっしゃっていただければ修正もかけます。ここまでやる求人の媒体営業マンは他にいないと思うので、これで採用を成功できないというイメージを持たれると正直御社とはお付き合いできませんね。」みたいなことを言っちゃいます。
ここまで言い切れる人はいないです。そこまでやれたらいいんじゃないかなと言う気がします。
だから媒体で差別化できない、もしくは媒体自体が弱い、自社商材が弱いみたいなことがあれば、自社商材が弱いから受注が取れないだけじゃなくて自社商材が弱くて営業も気持ちが弱くなっちゃっているがために受注が取れないケースが多いです。気持ちを強く持つために自分ができることをもう1回整理をしてできることを全部やるのでやらせてください、そもそも私が作りたい世界観はちゃんとプロダクトが作れているから売り込みじゃなくてお客さんとコミュニケーションを取って売れる社会を作りたいので、そういうことをおすすめするのも微妙ですが、近々で成果を出さなければならないことを考えると、そういうアクションをしていかなければいけないかなと思います。
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