今日のテーマ
テレアポ時のヒアリングがうまくいかない問題
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。
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テレアポ時のヒアリングがうまくいかない問題ということで、部長宛てのテレアポということでご相談いただいたのですが、
部長宛てに連絡をした際に、こんなトークでアポを取っています。
お世話になっております。私は大手企業様とお取引いただいている一皮むける研修の~の笹田と申します。本日お電話したのは人事部長の視界に立って課題を伺い何かお役に立てるんじゃないかと思いお電話いたしました。とりわけ教育・育成面で課題は何かございませんか?
というトークをすると、メンバーに聞いてみると言われることが多く、何か打開策はないでしょうか?ということでご相談をいただいております。
大手企業と取引をしているがアピールになっていない
このテレアポの問題点はまず3つあります。とにかくテレアポはまず冒頭のトークをどうするかがすごく大事なのですが、冒頭のトークでこのトークはしくっちゃっています。
まずポイントとして大手企業と取引いただいているということでところで、これはアピールで、信頼を担保しているとかこの会社はいい会社なのかもしれないな、と思ってもらうためのトークだと思うのですが、わかんないんです。大手企業がどこを指しているのか、逆にちゃんと社名を言わないと、ここの判断はつかないです。
例えばヤフーと取引をいただいていますとか、ソフトバンクを取引をしていますみたいなことが、最近ZOZOの買収とかもあったので例に出しましたが、そう言われるとあそこで研修をやっている会社だったらとなるのですが、大手企業様と取引いただいていると言われても、いやいやどこの会社か言ってくれないとわからないですよとなっちゃうので、そこが開示できないのであればこのトークはしないほうがいいですね。
テレアポの時は極力無駄な話はしないほうがいいので、無駄と言うとちょっと語弊があるかもしれませんが、伝わらないトークは伝えないほうがいいので、このトークは要らないかなという感じがします。
「一皮むける研修」と言われてもイメージが湧かない
もう1個、一皮むける研修の、というところがよくわからないです。要は成長できますとか、もっと上のステージに行けますみたいな話だと思うのですが、キャッチコピーとしてはちょっとイメージが持てないので、であれば、売り上げが2倍にできる営業マンを育てていますとか、エンジニアの業務効率を2倍にしていますとか、数字を使うとか、具体的にだれがどう成長するのか、みたいなことをちゃんと伝えてあげないと、正直この一皮むける研修というのがイメージできない。
イメージできないがために今回この相手側にしているトークは育成面での課題は何かございますか?というオープンクエスチョンも答えようがないんです。
質問の抽象度が高すぎて相手が回答に困る
わからないから答えられないというのは答える気がないから答えていないというのもちろんあると思うのですが、答えようもないという感じだと思うんです。なんでこれは質問の例でいけば、これはオープンクエスチョンなんですが、好きなものはなんですか?と言われたら答えに困ると思います。けれど私はカレーが好きなんですけど、笹田さんは何か好きなものはありますか?と言われたら、たぶんその会話の流れは食べ物を答えると思います。
質問するときというのは前後の文脈が大事で、文脈がない状況の質問になっちゃっているがために、相手側も育成面、採用面、教育面の課題が何かありますかと言われたら、「いやー」みたいな感じになりがちです。それがさっきのトークで営業の売り上げを2倍にする研修をやっています笹田と申します、みたいなことを言われれば、この文脈から質問をオープンクエスチョンで聞かれれば、営業についての回答が出やすいはずなんです。
そうやって相手が答えやすい、答える幅を狭めていくというのがヒアリングではすごく大事なので、この一皮むける研修というのをもう少し具体的に伝えてあげたうえで、教育育成面で何か課題はありますか?みたいに質問していただくと、回答が返ってきやすい可能性が出てくるかなと思います。
文脈づくりとクローズドクエスチョンの活用
ただ大前提としてテレアポなんです。このトークは、当然かかってきた電話に丁寧に自分のことを教えてあげようという人はほぼいないんです。なので何かお役に立てると思ってお電話しました、には頼んでねえよと思っている人がほとんどなんです。そうやって考えたときに、何かご相談とかお悩みとかありませんか?と言われてもあなたに答える必要はありませんで終わりになりがちです。であれば質問自体を変えていきましょうということです。
もっと言ってしまうと、教育育成面の課題はありませんか?というこのオープンクエスチョンが質問の抽象度が高すぎて相手が回答に困る、回答に困ると面倒くさくなる、面倒くさくなるとどうなるかというと、テレアポ、電話を切るで終わりになっちゃうので、であればもう少し答えやすい質問に変えてあげるほうが良いかと思います。
解決策としてはクローズクエスチョンです。教育面・採用面でご支援させていただいているのですが、最近営業の売り上げが伸び悩んでいるというお困りごとはないですか?とか最近働き方改革はいろいろ言われていますが、社員の方ちゃんと帰られていますか?みたいな形で聞いてあげれば、いやそんなことを言われても・・・みたいな感じになりづらいです。たしかに売り上げ伸ばしてほしいと思っているよ、みたいな回答が出やすいです。なんでかというと、〇か×かなので、最初のテレアポと言うのはできるだけ質問の抽象度を具体的にしてあげる、具体的にしたうえで答えやすい形で質問を投げてあげるというのはすごく大事なので、テレアポのヒアリングで大事にすべきポイントというのはそこです。
相手が答えやすい質問で、前後の文脈からイメージが持てる質問にしてあげましょう、というところが今日お伝えしたいところでございました。なかなか良い回答が返ってこない時には、質問が悪い、もしくは質問の前後のコミュニケーションの取り方、文脈が作れていないというところが問題になるケースが多いので、ちょっとその点を意識いただいて、テレアポ電話をかけていただけるとよいんじゃないかと思っております。ということで、今日はテレアポ時のヒアリングについてご質問をいただいたのでお答えさせていただきました。