上司から、今月なんとかしなければいけないから予算達成のために新規をどんどん取れ、そう言われて困っている営業はいませんか?
予算の達成のためには、既存の営業を続けていくだけでは足りないから、新規を取っていかなければいけないというのはわかるけれど、そう簡単にはいくものではありませんよね
新規の受注を増やすためにはいろいろやり方を考えなければいけません。
どうやったら新規を増やせて予算を達成できるのか、予算を達成するために考えるべきことについて話しました。
登場人物
第三営業部部長 ささだ
Tさん
いつもは既存で営業しているけれど、今月や予算達成のために新規を取ってこなければいけない
ご質問の内容等を簡単でいいので教えてください。
なんの営業かも言ったほうがいいですか?
求人媒体の営業、そんなレベルでOKです。状況で行くと、いつも既存で営業をしているけれど、今月は会社的に新規を取ってこいというより、目標達成で考えたときに新規を取らないと達成できないですか?
そうです。個別の予算達成に対して、予算は300万円ですが全体の単価が24万円ぐらいなんです。毎回、10から多いときで15社ぐらい受注しているのですが、大体180万円ぐらいで全体の単価が24万、今は新規が4割ぐらいなんです。
今月は既存が少ないから新規を増やさなければいけないということですね。ちなみに単価は、既存と新規の合計の単価ですよね?
そうです。
新規の方がやっぱり安いですか?
いや、新規の方が僕は高くて29万円とかなんです。
それは今までの営業で落としちゃっていたからじゃないですか?
そうなんです。今までの悪い流れが来ちゃってますね。
私がおすすめしてしまっちゃったのがあると思いますが、1月のゼミをやって盛り返したということですよね。
結果、1月の施策で単価が全体的にも5万円上ったんです。微々たるものですが。あれを意識しただけで。
営業ゼミのコーナーでやっているやつですよね。単価5万は大きいですよね。
そうですね。全体の5万はけっこう・・・
いいじゃないですか。そういうのを言ってもらってもいいですか?その状況で考えていったときに新規を増やさなければいけない。でも月初はスタートしてしまっているタイミングでどうすればいいでしょう?というのが課題感ですね。通常の新規の動きで行くと、どんな動きをしていますか。
訪問設定を7社で1社受注できる、としています。会社の定義があって、ド新規のはじめまして、の会社が7社、訪問したけれど未受注先の新規企業に関してはいま17社設定という形で動いています。
ド新規受注率は7分の1で・・・
訪問先未受注の新規の会社は4.4社に1件僕は受注しています。
ここまで数字を分析しているのは偉いですね。
めちゃくちゃ細かくて、会社で毎回設定して。
まずは確率の高い訪問先未受注から新規を取っていく
でもこんなに出ていれば十分です。まずやるべきところは、純粋に新規の方が取りづらい。新規から掘り起こしていくという話ですが、これが訪問先未受注率が20分の1とかだったらもう関わらないという話だったと思いますが、4.4分の1ならばこちらのほうが高いので、まずやるべきは訪問先未受注先ですね。けれどその前にもう既存のお客さんを乗っけることはできないですか?
いや、余地はあるのですが、もう一度掘り起こしの作業が必要で、既存のリピートのお客さんとかは余財としてありますが、着地見込みとして今月は100万ぐらいしか余財も含めて着地としてはできないな、ということの中から新規を広げようとしています。
既存から仮に何社か乗っけられたとしても、5万とか10万とかが増えるだけだから、インパクトとしてはやはり新規で20から30万を積んでいかないと達成できないというライン上ですね。では新規を取っていくしかないです。訪問済み未受注率が4.4社に1社ということですが、訪問済み未受注は何社ありますか?
対象のリストとしては僕が持っているもので300社ぐらいあるのですが、ちょっといい関係性で終われていないとか、今はタイミングじゃない、とかいうのもあって、当たれるところは50社ぐらいになるというところですかね。ポジティブに読んでですが。
いったんポジティブに読みましょう。ここでポジティブに見れば11社受注がもらえますね。
そうですね。
こう見るとめっちゃポジティブだな。たぶんこうはいかないと思うので、Tさんの感覚的には何社の予想ができますか。
今、訪問済未受注の会社のアポ率が大体7%ぐらいなんです。なので4社ぐらいかな。すでにアポが確定している会社が5社ぐらいで調整中で月初にネタに上げている会社もあるので、それを除いて50社なので、掘り起こしだと3、4社取れるかなというイメージです。
7%ということですよね。
はい、アポ率で言うと7%ぐらいです。
3.5社にアプローチできて訪問先未受注でいくとここから先に追加で乗せられるのは1件ぐらいということですか。
そうなんですよね。現状だと1社ぐらい。個人的にはここもやりつつ、ちょっと手をゆるめちゃっている新規の拡大化はしなければいけないな、と。
なるほど。ド新規を抜くと、Tさん的には後いくら必要ですか。ド新規を抜いて今の既存と訪問先未受注の企業でポジティブに読んでいくらぐらいまでいきます?
ド新規だと60万円で、訪問先未受注が90万円、単価が24万ぐらいなので、4社構成ですかね。
訪問先未受注にやることといえば決まっているので、訪問するだけじゃないですか。なので今たぶん考えなければいけないのが、ド新規の受注が60万円、ここをどう確実に取ってくるか、みたいなところですよね。受注単価で行くと新規で今が30万弱、2社か3社取れればOK。こう考えるとそんなに難しくはなさそうですね。難しくないと言うか非現実的な数字ではなさそうですね。
ではどうするかですが、考え方としては単価感が20万で取るのか、30万で取るのかで、少し動き方が変わってくると思います。自分の中でどちらのほうが取りやすいのか考えたほうがいいと思いますが、金額感で言うと2、3社が20万で取るのか、30万で取るのかという話だと思うんです。どちらのほうが営業がしやすいのか、ちなみに今はどちらがしやすいですか?
圧倒的に20万円なんですが、結局今は直属の上司から却下が出ちゃうことも多く、「お前はそんな安い仕事をしている暇はないだろう。もっとメンバーに使うための時間を。数を稼ぐのも良いけれど取引先からちゃんともらいたいね。」とこの前も20万の話を失注しました。
会社がNGで?
上司が。これは通さないって。
すごいね。通さないぐらいだったら部下にあげればいいのに。
そうなんですよね。こちらも条件を飲まなければいけないというのもあって、今までは通っていたんですが、通してもらえませんでした。
そんな顧客に付き合っているな、ということですね。とのさまだな。ではやるべきことは30万を取るしかないですね。
そうですね。やっぱり狙い先で言うと、先程の工数も含めてそこを取りなさいよ、というのがミッションとしてあって・・・
だけどそれはそれで全然いいと思います。取れない金額感でもないですし過去実績でも取れていないわけではないので。ではここで逆に考えたときに、20万のゾーンと30万のゾーンで顧客特性に違いがあるか、ここの差はなにかあります?
あります。たとえばぼくたちは新規のアプローチで攻める先というのが全部例えばマイナビ、リクナビ、DODAという強豪媒体に対して出稿頻度でリストが出てくるんです。プランによって使っている金額とかも違うので、ここをクロージングしてSABCDとランクが付いているんです。出稿頻度x単価でA、S、Bランクは高山積ということで集中的にアプローチするものの、強豪が多い分だけアポ取得で工数がかかってしまいます。横展開をして下のランクのものとか、例えば物流関係の会社が得意なんですが、そこだと単価が出ない。攻め方としては30万円を取るためのリストをちゃんと用意してというのはわかるのですが、そこへの時間も・・・
30万でいけば2社受注でいいわけじゃないですか。2社受注のためにこの数字の通りにいけるとすれば14社に訪問できればいいわけですよね。いまアポ率は何%ですか?
新規は3%ですね。
3%なら悪くはないですね。14社に訪問だから2月15日までに467件架電ができれば14社のアポは取れているはず。14社が2月の3週目までに訪問できていればぎりぎり受注として間に合うかも、みたいな発想になると思います。
さっきの状況などを伺うと、既存の訪問未受注などでそんなにテレアポをかけられるのかを考えなければいけないと思いますが、とりあえず自分の営業だけ頑張ればいいと言うのなら、純粋に取りづらいけれど3%取れるならば新規を攻めましょう。なので30万円のゾーンに絞ってランク分けされたところでアプローチする。物流とかに逃げちゃうと単価が下がってしまうから結局活動量を増やさなければいけない感じがするので、効率の目線で考えるとそんなに架電数で行くと変わらないと思いますよ。かたやアポを取らなければいけないし、もう片方はアポの数は少なくていいけれど取りづらいという話なので、最終的な工数や時間的な見積もりを見たらたぶんそんなに変わらないはず。
大きく違うのだったらここは要検討で、これはたぶん上司に説得したほうがいいと思うんです。金額の低いお客さんばかりやっているんじゃない、という気持ちもわかりますが、競合が多くて取りづらいので、逆に時間効率が悪いんですということを数字で言えれば、みんなで20万を攻めたほうがうちの支部の売上が上がるんで、みんなで20万を取りに行きましょう、という戦略提案ができるので、今月は時間の比率をちょっと見たほうがいいかもしれません。
新規でいくらを目標に積めばよいのか、数字から戦略を考える
けれどそれはいったん置いておいて、まず446社仮にできるの?という話があります。もっといくと、数字を上げるアクションを取れないかという発想でいけば、466社の中で、できたら1件で60万円とれたら、というのが理想である。組み合わせだと思うんです。1社で50万円とることを目指し、プラスして既存のアップセルで5万から10万積むみたいなやつを考えるとか、お金だけの言い方をしてしまえば、とりあえず300万円いけばいいので、新規が必要な場合、何件でも最終的に金額がいっていればいいわけですよね?そういう発想でいったとき、新規でどれだけ積んでおいたら他で補填できるのか?という発想で考えたほうが良い。
まずやるのは、普通で言ったら68社を架電しなくちゃならないけれど、持っているリストの中でそれだけの数字が現状の数字通りいくかどうかを見据えると本当は600架電しなくちゃだめかも、というのが結論として出ました。今自分は30架電しかできないから、という話になっちゃうと20営業日を全部使って600架電なので間に合わない。なのでこの戦略は無理、という判断をしていかなければいけないです。なのでどこにアプローチするかもあると思いますが、ド新規受注でいくらを目標に動くのかを時間的ソースから考えるというのが最初の大事なところです。いくら取りたいというのはありますか?
僕が取りたいのはプラスの金額ということですよね?それで言うと、今月はできれば新規で100万取りたいです。100万円積んでおきたいんです。というのはリスクもあるので、そこまで単価も含めて作れておけば、何かが飛んだとしてもリカバリーできそうだなというのがあります。
100万目指しましょうという中で、組み合わせとしてどう取りたいかは絵を描いておいたほうがよいです。たとえば100万で1社でいくのか、40、40、20なのか、30、30、30、10なのか、金額のシュミレーションによってどこのリソースの自分の時間を配分するかが決まってくると思います。アポ率から考えたときに、現実的な架電数として工数を確保できるのかで考えていけばいいので。これはまたあとでゆっくり考えてもらえばいいと思います。いったんは理想でいくと何万、何万、何万の受注があればいいですか?
できれば50、25、25とかです。大きいのを入れて後は中間ぐらいの。
たぶん50と20とでは金額が倍なので、全然変わりますよね。まず一番やらなければならないのは、インパクトが大きいところからまずは攻めなければならないので、50万のためにやるべきアクションがリストがそもそもあるか、その確認をします。例えばアポ率が3%ではなくて1%しか取れない形だとしたら、たとえば1%のアポ率で受注率が10%だとしたら、10社訪問の1000架電となるので、それが現実的か考えて絵に描いていけばいい。
無理だったら無理でいいと思います。もしかしたらテレアポじゃなくて、前にグループでも紹介しましたが、ヨミルを使いましょうとか、スタートが遅れてしまっているので枝配信を使いましょうでもいいと思います。アポなんてどこからとってもいいわけなので、ちょっとそういう発想で、まずは50万円をどう取るか考える。25万、25万もやり方は一緒だけれど同じ金額感なので、そこに対しての受注を2件取らなければならないけれど何が必要か、みたいなところから逆算して考えていけばある程度方向性としては固まっていくのかな。これが営業の数字から見たときの考え方。
当然もっと確率や角度を上げていきたいので、そういうときはTさんが言ってくれたように得意ジャンルを攻める、というところのほうが大事になってくるので、物流で高くアプローチに受注を頂いたお客さんをピックアップするとか、1月に受注をいただいたお客さんに「競合でこんな案件をいただいたのですが、もしよかったらどうですか?」みたいな形で持っていきやすくするとか。
基本的には知っている業界に当たったほうが早いんじゃないですか。知っている定義は何かと言うと、転職組であれば自分のいた業界という感じになりますし、転職組ではなく自分で新卒で入った会社なら、自分の取引先が多い業界にアプローチするほうが会話がしやすいと思うので、そういった考え方で動いていただくと受注角度が上がって、かつリソース的に実現可能かどうかも出てくると思います。
50、25、25が非現実的だったと出る可能性もあります。そうなったら戦略を変えればいい、組み合わせを変えるだけです。50万を捨てようということになるかもしれないし、50万を取ることが厳しいなら50万を取るためには1ヶ月で考えてはいけないという結論が出ると思います。10%だから1000架電で2ヶ月後の受注のために動いていくという動きをしなくちゃいけません。今回で行くと単月でどう動くかという視点で動いていると思うのでその視線で考えなければいけないですが、リストでは来月、再来月の見込みを作るためのリソースを10%でも確保しておく、という形で動ければ、今回みたいなことは起きないわけです。
さっき高山さんが言っていたように、ちょっとド新規をサボっているので、という話があったので、サボっちゃうととばっちりが来るというのはこういうことです。手前の仕込みがなかったので、ド新規を100万取らなければいけないという状況になった、種まきをしておいて100万の案件化を目指すということが仮にあったとしたら、福岡の上場企業を3ヶ月かけてリストアップして、アプローチして種をまいて・・・みたいなら、たぶんそこはリードタイムが長くなるはず。
そこも見込んだ形で、今年の4月は新卒が入ってきて担当上司にさせられるから仕事ができる時間が減ってしまうだろう、そう考えると1件ちょっと大きいものを作っておきたいから、年始から仕込んだおいたやつをここで回収して、みたいなこともイメージできる。というふうに営業の計画を前倒しで考えておけるともう少し楽にできるはず。というのは今言ってもしょうがないですが、とにかく今月をどう達成するかでいくと、このド新規の受注をどう達成するか。ブラックのだめな会社は現実的にできるかどうかはお前が寝るか寝ないかという発想で考えちゃうからだめですが、そんな働き方はする必要がないので、できるなら違う方法でできることを探す、そんな動き方をしていただけるといいんじゃないかと思いましたがいかがでしょうか?
リストアップはエクセルで十分
ありがとうございます。ちなみになんですが、テレアポリストをリードで利用していますが、エクセルとかじゃなくてボタンを何度か押して企業の情報にたどり着くシステムが結構面倒くさいんです。架電効率も上がらないけれど、会社の方針としては資産化しないし誰か辞めちゃったときにエクセルだと顧客データが全く残らないから、しっかりこいつで管理しろみたいになっています。個別でメモに残せばいい話なので自分でもピックアップを今まで全くやっていなかったので管理しようかなと思っているのですが、笹田さんはリストアップをどうしていますか?
こういった時はエクセルでやっちゃっています。私は会社員のときからエクセルです。社内でSAという社内開発した謎のツールがあって、それに入れろというノルマがありましたが一切やっていなくて、私が唯一トップじゃなかった項目はそれだけでした。新卒1年目はやっていたんです。けどさっき言った考え方のとおりで、会社に残るんですよね。けれど顧客との関係値を会社に残すのではなく自分に残したかったんで、エクセルに残して辞めたときにそのまま持っていきました。
それをすすめたいわけじゃないですが、ツールで使いづらくて効率が落ちるぐらいだったら、最初から取れる動きをしたほうが良いと思って、そのときに大量リストとかだったらどうなのみたいなところですが、集力するべきお客に対してだったら何百社ということはないと思うんです。電話のリストだけみたいなところだったらもしかしたらそうなるかもしれませんが、最終的に注力すべきお客さんとかここで取りたいお客さんに絞っていくと、20社とか多くても1ヶ月で50社ぐらいになってくるので、それならエクセルで事が足ります。私もいろいろツールを試していろいろ試行錯誤しましたが、行き着いたのがマイクロソフトでした。十分です。
僕もエクセルのほうが管理しやすいなと思いつつも方針がそうなっちゃっているので。一人だけ違う動きをしちゃうと横槍を入れられるので、やっているんですが。
どこまでやるか難しいですよね。会社の方針に従って目標達成できないと起こられるのはこっちなので、それならば私は目標達成する動きをします。会社のルールから逸脱することをすすめるつもりはないですが、最終的には自分が動きやすい動き方をする。本気で会社に骨を埋めるつもりなら会社に資産を残すでいいと思いますが、私はやめるつもりだったので自分に資産を残したかったがためにリストを残しました。辞める人は全部データを持っていかれてしまうので、自分がリストアップした内容は自分のGメールに送って、個別にアップデートする、そういう動きを勝手にしていました。相手にリテラシーがあったら、Googleのスプレッドシートにしてクラウド上で保存すると見れますみたいな状態でしていました。そうすると副業のときにすごく便利なことが起きました。余談ですが。
一旦設計して今週見てみて、また来週お願いします。
ちょっと営業日が少なくて大変だと思いますが、初期のアプローチは月の頭のタイミングで動かなければいけないので、このタイミングでも申し訳ありませんが、早めに仕込みをしてもらって、3週目クロージング、最終週予備集みたいな形で動いていければ達成できると思うので、達成していただきたいと思います。
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