今日のテーマ
インクが入っていないペンを売れますか?
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。
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はい、営業ハックの笹田です。今日のテーマは空のペンを30秒で売れということで、営業ハックの新人研修でやったテーマなんですけれども、これを題材にしながら実際にうちの新卒、学生インターンの子がどんなトークをしてくれたのか、そこがすごく、手前味噌で恐縮なのですが、参考になるトーク、すごく良い提案をしてくれたので、今日はそちらをご紹介させていただきたいなと思います。
本当にいい提案でした。ということで空のペンなんですよ。私ですね、ホワイトボードでいろいろ研修をしたりミーティングをしたりとかしているので、ホワイトボードのペンって何本かあるんですよね。この中でインクを入れ替えられるペンがたまたまあって、これはちょうどまだインクを入れ替えていなかったので、これ売ってみ?というところからやった研修ではあるんですが、この空のペン、要は営業って必要ないものを相手に売りつけることでは当然ないです。
必要なもの、困っているもの、それを解決するために自分に何ができるかを提案する、それが営業のあるべき姿です。なので必要ないものを無理やり押し付けるということをしてほしいがために今日この動画を撮ったわけではなくて、どうすればこの空のペンであったとしても、相手にとって価値のある提案にできるのか、また価値のあることを理解してもらえるのか、こんなことを考えていただくきっかけになるんじゃないかということで、うちの若手2人の営業ロープレの場面をちょっとご紹介していきたいなと思います。
2人とも切り口が全然違ったのですがよい提案でしたので、ぜひ参考にしていただければと思います。
新卒男子のロープレ
まずうちの新卒の男の子はどんな提案をしたのか、まずどんなトークだったかご紹介させてください。
それでは今日はこのカラーのペンをぜひ売らせていただきたいな、買っていただきたいなと思ってお伺いいたしました。
純粋にこのペン買っていただきたいんですが、お伝えした通りこのペンは空っぽです。なので今すぐ書くことは申し訳ないです、できないんですが、ただこのペン空っぽだからこそできることがあります。それは何か、自分の好きな色で文字が書ける、絵が描ける、ということです。
インクを作らなければいけないという手間が発生してしまうものの、このペン、見ていただくと分かるんですが赤なんですよね。ただ赤にもいろんな色があります。白が多くなればピンクになります。黒が多ければ濃い目の赤であったりとか、赤と青を混ぜれば紫になったりとか、いろんな形で色って変わるわけですよね。
なので自分が表現したい、佐藤さんが表現したい色がこの赤だけでおさまりきるとは到底思えなかったんです。なのでぜひ佐藤様用の色を作っていただいて、文字を書いていただいて、絵を描いていただきたいと思って、今日は空のペンケースをわざわざお持ちさせていただきました。ぜひ自分の素敵な色を自分で作っていただいて、素敵な絵を私に見せていただきたいなと思いますので、ぜひこのカラーのペンを買ってください。よろしくお願いします。
空っぽだからこそできることを考えて相手に提案した
ということでこのトークの良いところは、空っぽだから駄目ではなくて、空っぽだからこそできることを考えて相手に提案した、というところです。今回でいけばヒアリングを挟んでいないので、ぶっつけ本番でプレゼンをするしかないという場面設定ではあったんですが、その場面で考えたときに、空だからこそできること、要は使い方の提案を行って相手に価値を提供することを第一に考えて提案をしていただいたところが良かった。
買ってほしいということをちゃんと言い切った
もう1個良い点があって、買ってほしいということをちゃんと言い切った、というところです。正直ですね、商材でいけば弱いわけですよ、空っぽのペンなんて。なんですが商材として弱かったとしても、私は何をしてほしいのか、あなたにこういうことを求めている、かつできないこともちゃんと空っぽです、と言い切ってるんですよね。
なのでこういった言葉の強さということもすごく感じた新卒の男の子の営業でした。正直今まで言葉が弱かったんですよ。だと思います、かもしれません、そういった言葉ばかり使っていたのですが、しっかりと言い切るという言葉で話をしていたのが、すごく成長したというか、手前味噌というか思ったところでしたので今ご紹介をさせていただきました。
学生インターンのロープレ
そして2人目、学生インターンのこの提案だったのですが、これも切り口秀逸だったのでこちらもご紹介をさせてください。ではいきます。
はい、ではですね。本日こちらの空のペンを買っていただきたいと思ってお伺いさせていただきました。お伝えしたとおり空っぽのペンですので、いきなり文字を書いていただいたり絵を描いていただくということは正直できません。が、今回このペンを買っていただいて、御社との取引を何とかスタートさせていただきたいと思って今日はお伺いさせていただきます。
のでこのペンを買っていただきましたら正直割に合わないです。割には合わないのですが、一日1時間、1週間でいくと5時間、5営業日として5時間、御社のお仕事を私に手伝わせてください。なのでこちらのペンを買っていただいた特典として、私を使っていただける、それが大きなメリットですので、ぜひこのペンを買っていただいて、私のことを一つの道具として使っていただければと思いますのでよろしくお願いします。ぜひ買ってください。
+αで違った付加価値を付けた
ということで、今回のこの学生インターンのこの提案です。空っぽのペンだから、+α
で違った付加価値を付けに行ったということです。1人目の男の子、新卒のこの提案というのは、このペンの使い方で営業しました。2人目の学生インターンの子の提案は、このペン+αで自分という付加価値を付けにいったというところです。
どちらが良い悪いではないです。どちらもよい提案だったと思います。なのでぜひ相手に合わせて自分が何ができるのか、この商材でどういった提案ができるのか、そんなことを考えるにあたって、ぜひ自分の商材をだめだなとか、なかなかこの商材うまくいかないんだよな、もともとお客さんに求められていないんだよな、高いんだよな、そういうとらえ方で終わるのではなくて、この商材があったときに、自分は何を追加できるのか、それは使い方を先回りして考えてあげる、それもお客さんの代わりをやってあげることです。
もしくは買っていただいた特典として何か自分を+αでつける、そういったこともできると思います。自分という営業パーソンがいます。その自分という営業パーソンという、ある意味道具と見立ててください。自分という道具を使ってお客さんにどう選ばれるのか、どう買ってもらえるのか、そういった理由をぜひ作っていただく、そんな営業を目指して、提案を目指していただきたいなと思います。
今回でいくと新卒1年目の子と学生、大学4年生です。大学4年生の学生インターンの子がこんな提案をできるようになったというところは、ぜひ営業の方もお客さんと向き合ってコミュニケーションをとっていただいていると思います。自分だったら何ができるのか、そんな目線を取っていただければ提案の幅は広がってくるんじゃないかなと思って、今日はご紹介させていただきました。ぜひ良い提案をお客さんにしていただきたいなと思います。本日は以上です。