今日のテーマ
営業トークの超基本SPIN話法を0から応用まで解説
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。
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SPIN話法についてお伝えしようと思います。SPIN話法は4つの言葉の頭文字をとっていて、1つは状況質問でSituation、相手の現状や状況を把握する質問、問題質問がProbrem、問題やクエスチョンで問題に気づかせるための質問で、示唆質問が問題の大きさや重要性に気づいてもらうための質問、解決質問が解決策、改めて問題の重要性や解決しなければいけないことの危機感を持ってもらったうえで解決策があることに気づいてもらう、やるべきことがあることに気づいてもらう質問です。
基本的に営業トークはSPIN、状況、問題、示唆、解決、この4つの質問を相手にちゃんと答えてもらうことによって受注につなげていきましょうというトークです。
質問によって現状を正しく把握、理解してもらう
そもそも質問の目的は何なのかですが、質問をすることによって相手は答えてくれます。質問に答える=考えるということです。答えながら考えてもらうことによって、まずお客さん自身、相手自身に現状を正しく把握、理解してもらうことが営業の商談のコミュニケーションでは最初のスタートです。
問題、課題解決の気づきをもらう
そこがあって、問題、課題解決の気づきをもらう。こういうやり方があったんだとか、これは確かにやっておかなければヤバいよね、と言う気付きをもらう。これが目的の2つ目で、最後に3つ目は自分が話した内容についてコミットしてほしいわけです。これはヤバいなと言うことをお客さん自身の口が言うことによって、やらなければいけない、ヤバいということを認識させる、これは一貫性の法則ですが、自分が口に出すことによって、それに対してコミットする気持ちが生まれてくる。言ったからやらなきゃという気持ちを作っていくということです。
気付きをもらったらその問題、解決のためにコミットさせる
こうやって質問を通したコミュニケーションを通して問題把握や問題の現状について正しく理解してもらう、気付きをもらってその問題、課題のためにコミットさせることが質問の目的です。
SPIN話法で必要なのは状況、問題、示唆、解決
この3つの目的を達成するためにはSPIN話法が効率的ですねという話ですが、SPIN話法は状況、問題、示唆、解決の4つが必要です。めちゃくちゃ簡単に言うと、まず状況質問は「最近調子はどうですか?」という話です。
問題質問は、最近大変だなとなったときに「大変ですね。それは何でそうなっちゃったんですか?」と問題が生まれた背景、原因が相手に教えてもらいます。示唆してもらう質問は問題や課題をヤバいと思っているならそれはそのままにしたらけっこうやばいですよね?ヤバいと相手にあらためて思ってもらいます。気づいてもらって、だったらこうやって解決するのはどうですか?が問題解決質問です。その後は「わたしがお手伝いしましょうか?」でクロージングです。
「最近調子はどう?」「それってやばいですね。」「なぜそうなっちゃったんですか?」と理由を聞く。「それってそのままにしたらやばいですね?」と気づいてもらう。最後に「だったらこういった解決する方法がありますがお手伝いしましょうか?」「うん、お願い」すごく単純でこれだけです。
SPIN話法と言っていますが、言っていることは本当にこれだけで、調子はどうか、大変ですね。ヤバいですね。なんでそうなっちゃったのか理由を話してもらってヤバさに気づいてもらって解決策について自分で理解をしてもらうだけです。
SPIN話法は相手側に話してもらう話法が効果的
基本的に営業は押し売りをしてくる、売り込みをしてくるとお客さん側が思ってしまっている可能性が非常に高いので、これどうですか?これどうですか?と言われるよりもお客さん自身が自分の言葉で話してもらうことがここ最近の営業でいけば特にすごく大事です。なのでSPIN話法は相手側に話してもらう話法が効果的です。
状況質問の目的は現状把握と問題把握
超簡単にいけばSPIN話法は今お話しした4つのことをちゃんと伝えていくということなのですが、もう少し細かく解説しておくと、状況質問の目的は現状把握と問題把握なので、今相手側が抱えている自分のテリトリーでいけば業務範囲や自分の担当、自分の仕事の範囲の中で目標や問題点、課題は何か、現状との差分を聞くわけです。
悩みや課題があるということは理想と現実にギャップがあるわけで、そのギャップが問題なわけで、ギャップに気づけていないケースや理想は何か、みたいなことになっている人は意外に多く、今の状況がわからずとりあえず目の前のことを頑張っていますみたいなことも多いので、今の状況がどうなっているかを確認します。それが最近どうですか?という質問になります。
もう少し営業的なトークで考えると「改めて今回せっかく打ち合わせのお時間をいただいて良いご提案をさせていただきたいと思っていますので、いくつかご状況についてご質問させてください。」という形で前置きを置いたら「今~についてご状況はいかがですか?最近調子はいかがですか?」と相手に今の状況を把握してもらうというのが状況質問です。
問題質問で問題や課題を整理、深堀して原因を確認する
次の問題質問は、今聞いたギャップについてなんでそういった問題が起こってしまったのか、問題や課題を整理したり深堀したりして本当の原因は何なのかを確認することが問題質問です。問題質問は課題を整理していかないと、課題に対する過去の状況が何だったのかを整理していきましょう。
具体的なトークでは「先ほどおっしゃっていただいた問題は、本当に現状課題だと感じられていますか?」であったり、「今思いつく限りそういった状況になった要因には何が考えられますか?」みたいな形で会話をしながらではありますが、課題や問題が起こってしまった理由をしっかり聞いていきます。それが問題なので、問題をつぶせばギャップは埋められますよね、というところが基本的に営業の提案です。問題と原因を明らかにしていきましょうというのが問題質問です。
問題の深堀が進まないケースがあります。そういう時に何を話すかですが「現状に満足されているのは間違いないですか?」とか「今の状態なら特別何か新しいことをする必要はないですよね?」とか「今の状況に点数をつけるとしたら100点満点中100点ですかね?」というかたちで聞きます。
心理的リアクタンスと言って自由を制約するとそうじゃないかも、とほめられると人間は謙虚な気持ちになります。「いつも素晴らしいですね。」と言われた時に「そうなんですよ。私すごいんです。」という人はあまりいないです。「そんなことないですよ。」と言う人がほとんどのはずなので、そうなってきたときに「ちなみにそう思われた理由はどこにありますか?」みたいな形でいったん突き放します。そうするともう少し問題の深堀が進むケースもありますし、いやそれでもうちは完ぺきだという場合は提案のタイミングではないので「今の状況は素晴らしいですね。また力になれることがあればお声がけください。」といったん、今のお客さんとは商談のタイミングではなかったということでいったんこの商談にクロージングをかけるほうがいいかなというところです。
事例を紹介して問題と要因に気づいてもらう
そのうえで現状とのギャップが正確に把握できた、そのギャップが生まれている問題と要因がわかったうえで次は気づいてもらうことです。問題の重要性や課題の大きさに気づいていないために今そのまま放置されているというケースが非常に多いので、問題の重要さ、重大さに気づいてもらうために伝えるべき情報として「そういう事例もありますよ」と事例を与えたり、その課題を放置したときのネガティブな状況をお客様と整理しておきましょう。
トークの内容としては、「私が担当しているお客さんでこんなことがあったんです」と、問題を放置した結果でどうなってしまったか?もちろんそのあと解決しましたという話につながるのですが、こういうことがありました、とお客様に伝えてあげるのは、想像できていない可能性が多いからです。
なぜ想像できていないかと言うと、情報が足りないか考えていないからで、似た経験をした人がいればそれを伝えてあげましょう。もしくはこうやってこの問題を放置していると「こうなってしまう可能性がありますよね」みたいな形でお客様側に提案してあげる。
最近は人不足相談があります。これも今の会社がそれを放置したら人手がいない「売り上げも上がって利益も出ているのに人手がないからつぶれてしまうという可能性はありますよね?」みたいな形で先のリスクや状況を伝えてあげることによって、今動いたほうがいいかも、という気持ちにつなげていきましょう。人間は基本的に人から言われたことではなく、自分から重要だ、問題だと気付いたときにはじめて行動が起こるので、示唆質問はすごく大事で、気付きを与えましょう。
気付きを与えたタイミングで解決策ややり方、方法があることを理解してもらう
最後、気付きを与えたタイミングで解決策、こういうやり方がある、こういう方法があるということを理解してもらう。かつそれを解決したあかつきにはいいことがあるなということをBtoBでもBtoCでも同じですがBtoBなら法人としての利益、利益は売り上げ―コストなので、売り上げが上がるかコストが下がるか、プラスアルファで担当者個人、BtoC であれば個人ですが、その人自身も幸せになる、楽になれる、例えばボーナスや早く帰れる、上司に褒められる、そういう個人ベースで解決した後にどういうことがあるかを一緒にイメージさせましょう。
問題に対して確かにヤバいという気付きを与えてもらうこと。もう1個は解決したあかつきには自分にとってどういうプラスのイメージが持てるといいことがありそう、要は気分がある、テンションが上がる気持ちが作れるかどうかなので、そこまで一緒に考えて言葉にさせることが解決法です。
状況質問、問題質問、示唆質問、解決質問の4つの質問がSPIN話法ですが、それだけの質問をお客さん自身の言葉で質問に答えてもらうことによってやったほうがいい、やらなければいけない、現状こういう問題があったということに気づきを得ます。それを理解してもらう、把握してもらうということです。
めちゃくちゃ簡単に言えば、最近調子はどうですか?それは大変ですね。でもそうなっちゃった理由って何なんですか?それってそのまま放置していたらヤバいですよね。だったらこうやって解決するのはどうですか?お手伝いしましょうか?ことを言っているだけです。
特別何か新しい営業版のトークではなく、普段誰か自分の友達や知り合いと話しているときの会話の流れとそんなに変わりません。営業だから何か特別な話し方をしなければいけない、と言うわけではなく、普段のコミュニケーションにちょっと毛の生えたような話でいいわけです。別にお客さんの立場からしたときにめちゃくちゃ話がうまいからこの人から物を買おうとは思いません。
この人は信頼できるから、信用できるからこの人から買い物をしたいと気持ちが生まれるわけなのでSPIN話法は大したトークだという話をしていますが、めちゃくちゃ簡単で当たり前のことを当たり前にやるだけですので、そういったトークのとらえ方をさせていただいてお客さんに気付きを与える、理解をしてもらう、把握をしていもらう、コミットさせることが大事なので、SPIN話法のトークの流れ方を参考にしていただければと思います。