【営業ちゃんねる】失注分析の正しいやりと考え方

今日のテーマ

失注分析の正しいやりと考え方
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。

今日の講義はこちら

お客さんの買わなかった理由の調べ方についてお話ししていこうと思います。

買わなかった理由を聞くアポイントを快く思う人はいない

たまにご質問をいただいたり、私のところに営業に来て買わなかった商材とかがあるわけですが、その時の営業の対応で気になることがあって向こうが他社で決めましたとか、向こうがちょっと検討したのだけれど見送りますという返答をしたときに「わかりました。買わなかった理由について一度詳しくお話をしたいのでアポイントをいただけませんか?」と言われることがたまにあるのですが、これをされたお客さんに、自分がお客さんだったらどう思うか、これは面倒くさいとしか思われないです。

他社で決めましたという結論を出してしまったタイミングで、また会ってくれと言われても、ここでやられることというのは最終的にはうちのほうがいいですよ、という最後の悪あがきしただけじゃないか、と思うのはお客さんの立場からすれば当然ですし、一あがきも無理ですよということを決めていたとしても、他で決めちゃった、そもそもやめちゃったという申し訳ない気持ちがある中で、営業がわざわざ来ました、みたいなことを言われても、お客さん側からすればひたすら謝罪するしかないよねという状況になってしまうので、こういう状況でわざわざ営業に会いたいかと言えば当然会いたくないでしょうし、その理由も買わなかった理由を教えてください、と言われてもそれは面倒くさいですよねという話です。

買わなかった理由を真剣に考えている人はいない

もう1個お客さん側からの目線ではなくて営業の目線でも買わなかった理由をインタビューしたところでよい答えはなかなか出てきませんよということです。買わなかった理由を真剣に考えているお客さんはそんなにありません。買わなかったというのはいろいろな選択肢があった中で違う選択肢を選んだ、もしくはその選択肢を選ばなかったということなので、そこに対してもう一度真剣に考えようということは起こりづらいです。

ABCの選択肢があったときに、人が買い物をする理由はAがいいと思ったから買い物するわけです。Bは買わないな、Cは買わないな。だからAを買おうではなくて、Aがいい、AはいいけれどBと比べてどうだろう、やっぱりAがいいな、Cと比べたらどうだろうな、やっぱりAがいい、ならばAを買おうなので、買わなかった商材に対して買わなかった理由をもう一回真剣に0から考えていこうというのは誰もしていません。そのタイミングでお客さんに買わなかった理由は何ですか、詳しく教えてくださいと言っても、なんとなくとか、今回電話をいただいた中で、他の会社さんのほうが良かったから、それしか言えることはありません。

なのでインタビューやヒアリングで買わなかった理由を聞き出そうと思っても、お客さん自身が買わなかった理由を真剣に考えている、買う理由は考えますが、買わなかった理由を真剣に考えることがないので、インタビューや質問をしてもなかなか良質な答えは得られません。

買わなかった理由ではなく買わない決断をした状況を知る

もう1個買わなかった理由を聞くことによって、お客さん自身にネガティブなイメージを顕示して刷り込んでしまっている可能性があります。なんで買わなかったんですかね、それはなんとなく、というのは具体的にどうですか、今回は言われてみるとちょっと画面が使いづらいと思ったかなと言った瞬間に、この会社のこの商材は画面が使いづらいということをお客さんが言葉にすることによって刷り込んでしまったわけです。

新しく発注をかけたサービスがダメだったときに、あそこはちょっと画面が使いづらいからやめておこうみたいな結論を出しやすくなってしまっている、逆に再度営業をかけるときに営業しづらくしてしまっている可能性があるので、買わなかった理由を質問して聞き出すというのはやめたほうがいいです。ただ買わなかった理由を営業側が知りたいのは次の営業に生かしたいからです。今回みたいなことをなくしたいから買わなかった理由を知りたいと思いますが、お客さんが買わない状況はどういう状況なのかを把握できればOKです。

買わない理由を質問して見つけるのではなく、買わない理由を調査する方法としては、まず買わなかった人はどんな人なのかターゲットを分析すること、次にやるのは買わないと決断したタイミングや行動で、たとえば相見積もりを取ったうえでやっぱりうちの商材は高いから受注にならないみたいなケースが起こりうる、ということは当然わかりうるわけです。後は商談のタイミングで、結局は商談をしました。結論が出るのが2か月ぐらいたってしまうと、ほぼわかっているなら、できるだけ早いタイミングで結論を出してもらう施策を考えましょう。

買わない行動や状況、買わない人を事前に解決しておくのが営業

買わないと決断した状況やシーンは何か、ターゲット分析、行動分析、状況分析をすることでお客さんが買わなかった理由が明らかになってきます。こういう行動をしたら買ってくれない、こういう人は買ってくれない、こういった状況になってしまえばうちは選ばれない、みたいなことがわかれば、それを事前につぶしていくのが営業のやるべきことです。

買わない理由や買わない状況をつぶしていくためには、ターゲット、状況、行動を分析したほうが、100倍買わなかった理由をインタビューで分析するよりもいいです。

インタビューするなら買わなかった人ではなく現在・過去利用者の声を聞く

もう1個、営業のやり方です。やっぱり営業のやり方だけで受注が取れるか取れないかはとれなくて、商材やプロダクトが良いものでなければ当然だめですよねというところでいけば、買わなかった理由を調査するという場合でいけば、現在の利用者と過去の利用者にインタビューや質問をしてサービスの利用方法や印象を聞いていきます。

わたしは以前PVモンスターというプロダクトをやっていたのですが、お客さん自身、ユーザーさんが自分でこういう風にやっていると成果が出ることがわかってやり方や手法を自分で開発してくれたりすることもあります。WebやITのプラットフォームで行くと、お客さんなりに最適な方法ややり方を見つけているので、そういうことをインタビューしたりヒアリングして見つけることによってプロダクト改善につなげていったり、元利用者が辞めてしまった理由を聞いていくことによって、より良いプロダクトになったり営業で事前に防いで説明していくことができるので、買わなかった理由を調査するよりもターゲットの行動や状況を分析することと合わせて現在の利用者や過去の利用者さんに話を聞いたほうがよほど実のある調査になるのではないか、ということでした。

以前私がスタートアップで3年かけて作った時もやはりここだなと思いますので、買わなかった理由ではなくて使っている人が使ってくれている理由や辞めた理由、買わなかった人がいる場合は買わなかった、使わなかった状況やどんな人かを分析することで、営業改善だけでなくプロダクト改善にもつながっていくと思いますので是非参考にしていただければと思っております。

LINE登録はこちら
LINEで営業ノウハウを学ぼう
LINE登録はこちら
LINEで営業ノウハウを学ぼう