今日のテーマ
目標未達が半数の理由を見れば、日本の営業マネジメント事実がわかる
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。
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今日は衝撃な調査発表がありましたのでそれについてお話していきたいと思います。アタックスセールスアソシエイツが日本の営業の実態調査を行っていますが、その中で営業の2人に1人が目標未達と言う結果が出ていましたので、今日はそのテーマにお話していきたいと思っております。
昨年度、目標達成と目標未達がほぼ同じ
昨年度数値目標を達成しましたかということで、はいが47.3%、いいえや46.1%、目標達成と目標未達がほぼ同じという結果で、半々ということが非常に衝撃的だというか、2分の1しか達成していない目標を課せられているというのは組織として完全に不健全な状態です。営業がつらいというのだから当然こうなるよね、ということが世の中にできていて、そう作ってしまっているということを明らかにしてくれた怖い結果だと思っています。
もう1個怖いと思ったのは達成したかどうかわからないという人が6.6%いるということも怖いです。数値目標があると答えた人のみなので、一定数は自分が課せられている数字がわからないとか、進捗自体がわかっていない人が6.6%いるということなので、純粋に達成未達成が半々だったという衝撃と、6.6%文字分が課せられている数字がわからないとか、達成したかどうかわからないという本当に営業が不思議な状況になってしまっているなということを非常に感じます。
目標達成するために正しい戦略、マネジメントができている組織は多くない
そもそもビジネスで目標は達成するのが前提です。このような状況は怖いですが、目標を達成できた理由、目標を達成できなかった理由を見ればこの結果になるのも当たり前だよなということを非常に感じます。
数字目標を達成できた理由トップ10を見ていくと、1位がお客様やエリアに恵まれたからが37.8%、大型案件の契約や受注があったからが31.2%、達成できた理由は、言い換えてしまえば運が良かったと言っているのと同義です。4割弱、3割強が運が良くて案件の大きいものが取れたとか、いいお客さんに恵まれたということを言ってしまっている状況なので、非常に怖いです。
未達要因として営業の戦略が悪かったからうまくいかなかった、と答えている人達は非常に多いですが、達成できた中で、戦略がうまくいったからというのはありません。なのでそもそも営業達成する、目標達成するために正しい戦略、マネジメントができている組織が多くないだろうと非常に強く感じます。
既存の顧客のフォローに注力しましたとか、お客様への対応のスピードに注力しましたとか、目標達成できなかった理由は訪問数、商談数が少なかった、目標管理が甘かった。達成できた理由も達成できなかった理由も、内容をよく見ると、結果もっと頑張るしかなかったみたいな結論になっちゃいます。頑張ったから達成できた、頑張らなかったから達成できなかったみたいな形で、いつまでたっても気合と根性で営業を頑張れみたいなところから脱しきれていないなとすごく感じます。
営業は100%達成、110%達成することを前提に考える
結果として運が良かった、お客さんに恵まれたから、大型案件が取れたから、みたいな形の結果になってしまうわけです。この衝撃的な結果は営業をやっている立場からすれば非常に向き合わなければいけないなと言う結果ですし、改めて営業目標は達成することが前提なはずなので、高い目標を立てて8割達成すればOKというのではありません。
当然100%達成、110%達成することを前提に営業マン、営業ウーマン、営業で働かれている人は動かなければならないにもかかわらず、結果として成果が出せた理由が恵まれたから、運が良かったからみたいな感じになってしまって目標達成できなかった理由が、もっと商談しなければいけなかった、管理が甘かった、みたいな感じになってしまったので、動き方としては非常に危険です。
正しい目標を課されていれば正しい動きも自然とできるわけで、それを動かすのがマネージメント、営業管理の意義です。この結果だけを見ると非常に怖いなと感じるので、営業で目標達成に向けて動かれている人々は、基本的に今やらなければならないことというのは再現性のある動きをしっかりしなければいけません。
今自分がたてている目標をしっかり把握すること、現状と目標との差分を理解する
再現性のある動きとは、今自分が立てている目標をしっかり把握すること、現状と目標との差分を理解すること、その差分をどうやったら埋めることができるのか、そこで戦略を考えます。戦略を考える上でやるべきことは、やらないことを決めてやるべきことに集中する状況を作る、おろしてきたやるべきことに対して、それを確実に遂行していくためにまた何を個別のお客さんに対してやらなければいけないのか、戦略があって個別のお客さんの顧客管理があって、それに対してしっかり提案する、コミュニケーションをとる、ヒアリングをする、最後お客さんとのコミュニケーションが取れる形になっている。
なので目の前のお客さんとのコミュニケーションがうまくいかなかったなどとかで終わらせるのではなく、戦略的にどうだったのか、実際の予備管理はどうだったのか、トークはどうだったのかみたいな感じでできたところ、できなかったところをしっかり確認していただいて、目標達成していただきたいと思います。営業をやっていて目標達成できない状態は周りから詰められたり、周りの目が冷たくなるのもありますが、一番つらいのは営業の自分自身だと思うので、是非結果を踏まえていただいた上で、とにかく頑張るではなくてこう頑張るから成果が出るんだ、という動きを強く考えていただきたいということでした。みんなで達成していきましょう。そのほうが営業は楽しくなるので、そんなことをお話させていただきました。