今日のテーマ
感謝軽視バイアスを調べるほど、「ありがとう」を言わない理由がなくなる
※こちらのページは上記Youtubeの内容を書き起こしています。
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今日は「ありがとう」が言えない営業は需要がなくなるということをテーマにお話していきたいと思います。先日メンタリストのDaiGoさんがユーチューブで感謝軽視バイアスということを取り上げていました。これは営業をやっている人は知っておくべきバイアスだなということで今日はこれをテーマにお話していきたいと思います。
感謝軽視バイアスとは、感謝の重要性を勝手に下げてしまう人間の思い込み
感謝軽視バイアスとは、感謝の重要性を下げてしまう人間の思い込みで、「ありがとう」という言葉の価値や意味を伝える側が軽視しがちということです。字の通り感謝を軽視するバイアスなので、感謝を軽視してしまう思い込みです。あまり「ありがとう」ばかり言っているとうざがられるのではないか、恩着せがましいとか裏があるんじゃないか、ということで、「ありがとう」という言葉を乱発するとポジティブに見られないと思ってしまっているということです。ただ、このテーマでお話していますので、感謝の影響力は実は大きいですよというのがテーマで、結論はたくさんありがとうを伝えてねということです。
「ありがとう」は一日7.5回平均で言っている
営業がテーマですが営業に限らずぜひ伝えてほしいですが、「ありがとう」の状況はどうなっているか?これは古いデータですが、キットカットを運営しているNestleが「ありがとう」の調査をやっていました。自分が誰かに「ありがとう」を言っている回数が一日平均7.5回、これが多いと思うか少ないと思うかですが、そういう状況です。「ありがとう」を言われている回数は4.9回ですから、つまり「ありがとう」と言っている回数のほうが言われる回数よりも多いということです。
「ありがとう」と言っている回数のほうが言われているよりも多いということで、要は人は「ありがとう」と言っているけれど実は自分は言われていないと思いこんでいるからかどうかはわかりませんが、そういう状況になっているケースが多いということです。人はありがとうと言われていないということなんです。
「ありがとう」と言われるほど人はポジティブになる
もう1個、この調査で面白かったのが、「ありがとう」と言われるほど人はポジティブになるということです。まあそうだろうと思えるのですが、実際「ありがとう」を一日20回以上言われている人と全く言われていない人で自分が幸せかどうかの幸福度の調査をすると、20回以上言われている人は点数で言って7.1点、全く言われていない人は点数でいうと4.8点ということで1.5倍の差が出ていました。全く言われていない人は言われていないと思っているので、逆にありがとうという言葉が印象に残る、そして「ありがとう」をたくさん言われるほど人の気持ちは前向きになるということです。
人は前向きな時に買い物をする
人はどういう時に買い物をするかというのは、気持ちが前に向いている時です。これを買ったらいいことがあるかも、と期待が持てるから買い物をするわけです。何にしても、このニンジンを買ったら今日は美味しいご飯が食べられるとか、この服を着たら暖かいとか、この服を買ったら格好良く見られるとか、気持ちが前向きになる状況だから買い物ができるわけなので、こういった前向きの状況を作る。かつ営業は、お客さん側から言えば「ありがとう」と言われていないので、言われていない分だけ営業が「ありがとう」と言えば印象にも残るということです。営業はたくさん「ありがとう」を言うべきです。
モノ選びだけならAIが代替できる
もう1個、最近叫ばれているのがAI問題です。営業がいなくなるんじゃないかということで、モノ選びだけならAIで代替できる時代はもう目の前まで来ています。Amazonを使っている人はイメージしやすいと思いますが、おすすめの商品を教えてくれませんか?案内してくれるわけですよね。この本を買ったらこの本も買われていますとか、メールでおすすめの商品ですみたいな形で案内されます。「お前、よくこんなのを見つけてきたな」みたいな感じで、自分が直近で買ったものとは全然関係ないものでも、ちょうど欲しかったみたいなものを教えてくれるわけです。
この精度が年々上がっています。当然データから読み取ってこれを買っている人だったら、とか、こういう行動や利益が残っている人だったらこういう物が必要じゃないかみたいなことをどんどんIT上でAIが教えてくれています。今必要なものや欲しいものがAmazonだけではなくこういったデータを持っているところは簡単に進めることができるようになるということです。
なのでこういったものの取捨選択みたいなところはどんどんAIができるようになってしまっているので、営業がおすすめする価値みたいなところはどんどん下がっていってしまっているということです。AIの目利き力がどんどん上がっているということです。
目利き力が上がっているところでいくと、ちょっと話がずれますが、ソフトバンクが今就活生の書類審査、エントリーシートをAIで実施しています。たくさんデータを持っているところであれば、こういうふうに就活生、採用の現場でもデータの取捨選択ができる時代になっているので、営業があなたにおすすめです、とするみたいなものを自分でAIで取捨選択ができる時代になっているので、営業があなたにおすすめなものを自分の感覚や気持ちやアイデアでおすすめするという価値がどんどん下がってしまっています。
会話に営業の価値が生まれる時代
では営業は何をするべきなのか、今後より求められるものはよく言っていますが、会話です。人は話すことに対するモチベーションは下がらないと思うので、これから営業がやるべきことはおすすめの商品を探して見つけてくることではなく、会話をすることです。話をしたいという人間の欲求を満たしてあげることが営業の本質的な価値だと思っているので、ぜひ会話ということを意識してほしいです。
どんな会話がいいのかということなのですが、「ありがとう」をしっかり伝えること、積極的に伝えることがよりお客さんの気持ちを前向きにさせたり買い物自体の満足度を上げたり、そもそも幸福度を上げるということです。そういったお客さんをポジティブな気持ちにさせてあげる、前向きな気持ちにさせてあげる、それを生むために会話がある、その役割を担っているのが営業だということです。
今、「売れないなあ」とか「なかなか成果が出ないなあ」という人はもちろんたくさん「ありがとう」を伝えましょう。「ありがとう」を伝える場面はたくさんあります。突然のテレアポにもかかわらず電話に出てくれたとか飛び込みで対応してくれた、商談をしてくれた、メールに返事をくれた、ちょっとしたことでも相手が自分のためにやってくれたことはたくさんあります。受注をくれたくれないの手前で細かく丁寧に「ありがとう」が言える、そんな営業を目指してもらえると、お客さんとの関係も当然ポジティブになるし、お客さん側もちょっと頑張ってみようかなという気持ちで前を向く可能性も高まると思うので、ぜひ「ありがとう」という言葉を積極的に伝えてくださいということが今日お伝えしたいことでした。感謝の軽視バイアスに捉えられないで、ぜひ「ありがとう」を積極的に伝えてほしいなと思っております。