【営業勉強会】マーケティングはどこから手を付けたらよいか、進め方がわからない

マーケティングを始めたけれど、どこから手を付けてどう勧めていったらよいかわからず、立ち止まっている営業マン、営業ウーマンもいるでしょう。

そもそもマーケティングとは何なのか?と聞かれると、よくわからなくて答えることが出来ない。

営業マンとしてマーケティングのスキルがあれば、活躍できる場を広げることができます。

まずは知っておきたいマーケティングとは何なのか、そしてマーケティングの進め方について考えました。

登場人物

 第三営業部部長 ささだ

 Iさん

マーケティングとは仕組みを作ること

 直近で自分の営業で相談はある?

 マーケティングを始めたところですが、どこから手を付けたらいいかわからないです。マーケティングには定義がないと言われましたが、突き詰めていくとリードが取れたら、または売上が上がったら何をしてもいいというところになるのですが、マーケティングとは何?というところです。

 Iくんはマーケティングとは?と聞かれたらなんと答えるの?

 そこが難しくて、ふわっとしています。セールスが動きやすいような環境整備をしたり、セールスがいなくても受注が取れたりするような環境や施策をうったりするような仕事なのかな?という感じです。一回笹田さんが言っていましたが、データを見るというところ、それはちょっと意識していますが・・・

 ちょっと質問を変えてデータや施策を打つのはなんのためにやっているの?

 それは現状が最適かどうかを見て、間違っていると思われるところに対して施策をうってみて、経過を見て最適だったかどうかを確かめて、とそれを繰り返していけば伸びると思っているんですが・・・

 マーケティングとは?と言われたとしたら、自分だったら簡単に仕組みを作ること、と答える。データを見るとか施策を立てるとかはあくまでも部分的な話で、マーケティング全般を捉えると最終的なマーケティングの理想は完全自動化だよね。

マーケティングの究極のゴールはロイヤルカスタマーを自動で集める仕組みを作ること

 リストを取るのはマーケティングの一部分だけれど、マーケティングをやって何をしたいの?

 究極は受注を取ることです。

 もう一歩先があるけれど?

 リード獲得ですか?

 もう1個先がある。リード獲得だと受注の一歩手前だから。リードを取って、受注を取ってその先は?

 お金をもらう。

 その先は?ここは見えているかどうかでマーケティングの施策は変わってくる。

 その先ですか。お金をもらう前ですか?

 お金をもらった後。

 サービス提供はお金をもらう前ですよね・・・

 サービス提供は先払いでも後払いでもいいけど、納品する、もしくは納品の約束をしたからお金をもらう。お金をもらった次は?それはすごく単純で、もう1回お金をもらう、つまりリピート。または紹介をしてもらうとか、お金をもらうではなくてお金をもらい続ける、受注し続ける。ロイヤルカスタマーをどれだけマーケティング上で集められるかだよ。

顧客とコミュニケーションを取って顧客の教育をして・・・みたいなところはもちろんやっていくし、やらなければならないことだけれど、究極は、何もしなくても超優良な顧客が仕組みで集まったらそれに越したことはない。だから究極と言ったのはそういうことで、ロイヤルカスタマーを自動で集める仕組みを作ることが究極のマーケティングのゴールだよね。

鼻をほじっていても、毎月チャリチャリお金が入っているよという状況にしたい、そういうところまで考えてマーケティングをやるのと、マーケティングはリスト獲得だと思って、とにかくリストの数を集めようと思って資料ダウンロードを増やすとかメルマガの登録を増やすとか、LINE@の登録を増やすとか目先のところばかり増やしちゃうと、数は増えたけれど受注にならない。または受注はもらっているけれどめちゃくちゃトラブルが多いとか、そういうことになりかねない。

マーケティングの全体像はあくまで仕組みを作ることで、どんな仕組みかと言うとリスト獲得やリード獲得だけではなく、いいお客さんをどれだけ自動で集められるのか、という発想でマーケティングは組み立てていったほうが最終的に売上の貢献度が高い。何をやってもいいというのは間違いなくて、そのために何ができるかを考えることがマーケティング。施策を出すとかデータをやるとかはマーケティングの作業で、やっている事自体は間違っていないと思うけれど、なんでデータを見ているのかは流れをどう作るか考えるため。

今回は問い合わせ率が低いとか、CTRが低いから細かい部分を修正しようとか、みたいにやっていくけれど、クリックされなかったらLPを見てもらえないし、LPを見てもらえなかったらコンバージョンも出ないし、コンバージョンで資料請求をしてもらえなかったら次のテレアポもできないし、という感じでどこかにボトルネックを見つけて動かしていくことももちろん大事だけれど、極論、嘘をついて「完全無料なのでどうぞ。」みたいに言えば、とりあえず資料請求してくれるかもしれない。けれど営業に電話をかけさせたら、「無料ではないですけれど何を言っているんですか?」ともめる。

Iくんの感覚の中でも、営業が楽にできるように、とか言葉の節々でそういうニュアンスのことはなんとなく理解していると思うけれど、ちゃんと自分の中でそこの定義を持っておかないと、社長から「最近資料サービス請求が少なくない?」と言われたら、「そうですね。改善します。」という形で言われたからやるという施策になってしまうから、それはマーケティングではなくて社長のお叱りから回避するための施策になってしまう。

売上に貢献するためにマーケティングを考えているわけだから、「今回は逆に資料請求の数を減らします、なぜかと言うと無駄な問い合わせが増えているので、営業が工数をかけても受注につながらない問い合わせはないほうがいいので必要ないです。問い合わせの数は減らしますが、問い合わせの質は上がるので受注件数は上がるはずです。」と言ってもいい。費用対効果だよね。

フェイスブック広告出しますとか、リスティング広告出しますとか、いろいろやっていると思うけれど、「フェイスブック広告の運用は止めます。その理由は問い合わせ数自体は減りますが、Facebookからダウンロードしたお客さんは基本的にコンバージョンまで至っていないことがわかったので、リスティングに予算を突っ込んだほうが成果が出るので・・・」みたいなことも全体を見ると出る。

最終的に仕組みをまず作る、仕組みができたら次にメンテをしていく、改修していく、言っちゃうと地味な仕事だけれど、凄く格好良い仕事に見えるけれど、やっていることは細かいデータを見て、ここが怪しいぞと思って、もう1回細かくデータを分解していくと毎週木曜日に広告を出していたからだめだったんだ、みたいなことを見つける。どれだけ発見できるかみたいなそういう世界だから。

ゴールをどう見るかというところでマーケティングの捉え方が変わってくるから、マーケティングとは?と聞かれたら、ロイヤルカスタマーを自動で集める仕組みを作ること、という定義で自分だったら動く。そういう発想で動いていくとたぶん施策の出し方やデータの見方、そもそもデータのとり方が全部変わってくると思うからその定義で考えてみてもらえればいいと思います。

マーケティングは数字で目標を立てて動くことが必要

 最初は何をすべきかという話は、自分だったら営業のフローを全部洗い出して、アプローチから最終的なコンバージョンまでのフローを出してデータを出す。たぶんやっていると思うけれど本当にそれだけだよね。永遠にそれだけ。全体のフローを出す、ボトルネックを見つける、施策を出す、検証をする、振り出しに戻る。今、何をやっているの?

 WEB広告運用とマーケティングに関しては自分の中ではマーケティングの全部といえば全部当てはまる感じなのですが、今やっていることはセールスをしながらWEB広告の運用をして、コーポレートサイトを作るのでそれを作って、サービスサイトも改修するのでそれを手伝ってFAXを送ったりDMを送ったり・・・

 なるほど。作業に追われているパターンだよね。

 そうですね。それはちょっとあるかもしれません。

 FAXやホームページの改修で、FAXを送ったら何件問い合わせをもらおうという目標値は立っている?


目標値は立ってはいます。

 サイトを改修したら何件増やすとかも出ている?

 出していないです。

 そこだと思う。目標がないままに仕事をしちゃっているから、仕事をしているのに仕事をしている感覚がない、という感じだと思う。よくあるパターンで、マーケティングは仕事を作ろうと思えばいくらでも作れる。誤字のチェック、脱字のチェックだけでも4、5個時間をとる。やっているけれど結局これが何につながっているのかが全然見えていなかったりすると、話が戻っちゃう。まだ全体像が見えていない中でとりあえずFAXを送らなきゃという形で動いちゃうと、結局何をやっているんだっけとなっちゃう。

今月は全体を見たときにとりあえず問い合わせを増やさなければならないから「問い合わせが100件目標で、そのためにこれを全部やっています。」みたいな積み上げができているかどうかという視点で見ていかないといけない。会社の目標を一旦おいておいたとしても、自分の中でこういう目標で動くとか、会社では30件という目標が課せられているけれど、これだったら40件いかなければ無理でしょうとか、自分の中の目標設定をちゃんと置いて、それに対して施策が連動しているかどうか、という見方をしていかないといけない。そうしないとだんだんマーケティングじゃなくて制作屋になってしまう。マーケターと制作屋を間違えてしまっている人がいるけれど、マーケターは全部データ類でやる。数字で語れない人はマーケティングしていると言ってはいけない。FAXを作っていると言ったけれど、何件の問い合わせをもらおうとしているのと言ったときに、20件です、みたいにポンと言えないと危険信号。

 やっぱり整理されているデータが少ないという部分もあるので、まず整理するところからですかね。全体像を把握しようとして把握できず作業に追われてそのままということが起こるので、一回ちょっと本気を出して整理をし直さなければいけないなと最近思っています。

 たぶん全部やろうとしているからだと思うよ。いかにやらないことを決めるかが大事。やらないというのも一生やらないという選択ではなくて、今はやらないという選択でいいわけで、そこが多分整理されていないから、仕事だけが積み上がっちゃうみたいな感じになっちゃう。

今月はFAXに集中するとかだったら、自分の時間配分を考えていかなければいけないわけで、とにかくWEB広告の運用やホームページの改修をやらなければならない、ということはありつつも、自分の中で今週はFAX週間だ、FAX月間だみたいにちゃんと決めて、ほかは一端施策を出さないという割り切りをしていかないとマーケターは策に溺れると終わっちゃう。会社の考え方とか、気合を入れて全部やれという会社は多いと思うから、フリーで個人でやっている人からするとそういう見え方になっちゃうけど、成果を出すためにはやらないことを決めるほうが大事。今はツールも多いから、今の時代はFacebookでしょう、いや、Facebookの時代は終わったからツイッターだ、ツイッターが終わったからインスタだ、結果、全部やっておいたほうがいいよねと全部ガチでやる企業は五万とあるから、やりきらないと何事も成果が出ないしね。

 本当にそうですよね。

 上司や社長に相談できる環境はあるの?

 環境はあると思います。

 言ったほうがいいよ。

全体像を把握しつつ、今すぐ成果が出そうな施策を運用する

 一番最初は全体像の把握というところですか。

 自分だったら全体像の把握だけど、とはいえ、これまで動いているから、近々で今すぐ成果が出そうな施策に絞って、それを運用していくことをやって、数字を落とすわけにも行かないから、現状の運営を維持しながらそういうことをやっていくというイメージで。

 なるほど。

 全体把握とたとえば絞るならFB運用を今月やります、ほかは無視します。テコ入れはしません。極論、見るとやりたくなっちゃうからデータも見ないというそれぐらいのレベルでいい。データをずっと見ていると飽きるし、EXCELを眺め続けてもアイデアはどうせ出ない。

データを頭にぶち込んで浜松町を散歩していてもアイデアは出てくる。全体を把握するのとFacebookの運用をするので、Facebookは仮だけれど、そういう感じで動いていったほうがいい気がする。全体の把握は常にやらなければいけないことだから、例えば1週間で決めて毎週頭にそれをやるとか、頭だと遅いから月末にやるとか、そういうふうなイメージで。今どうなっている?と言われたときに数字で答える。今はこの数字を追っています。現状の進捗率はこんな感じです、みたいなことが言えないとだめ。

今はラインアットの運用をしているけれど、ラインアットからの個別の相談率が9月で行くと目標値が45で、相談があったのが32件だから、7、8割でした。ただその後のKPIの数字を見ていったときにその後の数字が120%達成しているから、最終目標はゴールを到達しています。じゃあ10月は何をしなければならないかと言うと、そこの数字を改善すれば後のフローも仕組みができあがっているから、そこだけ直せば全体が上がるはずだ、という感じで注力するポイントが見える。自分ができているという話をしたいわけじゃないけれど、数字で見ていくと何をしなければならないかが見えてくるから結局は施策も減らせる。これもできる、あれもできるみたいなこともあるけれど、一番インパクトが大きい施策に絞って追いかけていかないと、最終的には人間の脳みそは一個しか無いので無理だし。ほかは?

 WEBマーケティングでもいろいろあると思いますが、全体を把握してどこから手を付けるかというところですが。

 WEBマーケはマーケティングをただWEBでやりましょうというだけだから、ツールの話。ただWEBのほうがデータを取れるから、でもWEBマーケ以外の施策は特に無いでしょう?

 あんまりないです。

 だと思う。なぜかと言うと他の施策ではデータが取れないから。FAXを送ってもその後の数値が取れない。問い合わせが来たかどうかという、後は運次第。運ではないけれど。

 まあそうですね。

 中間指標が取れないからやりようがない。

 そうですよね。ちゃんと届いているかどうかも。

 そうそう。開封されているかもわからないし、逆に営業の声を聞くとかでも、状況を聞くことも大事だけれど、そこに感情が入っちゃうから、なんか本当はめちゃくちゃ良いお客さんだったのにその日はたまたま下痢でお腹が痛かったからすべての人をくそ!だと思っていたみたいなことも起こり得る。営業の気分で、昨日は彼女にふられたからちょっとなにか厳しいことを言われた瞬間にあそこの担当者はこわいしもう関わりたくない、と思う人もいる。だからあまりあてにならない。

営業にはここからの問い合わせがどうなっているかなど、聞いたほうがいい。なんだけど、他の施策でなかなか動きがとれないからデータが取れる施策をとっていったほうがいいかな。toCの営業をしている人はこうなりがち。Iくんのバックボーンはそこだから、なかなかデータを取るみたいなことを後半はやり始めていたから、なんとかマーケティングの世界で今は食いつけていると思うけれど、やっていなかったらもっと混乱していたと思うから、

 そうですね。だめでした。

 だから後半はいい経験ができたと思う。ただ今はより細かくデータが取れるようになっているから、そこをちゃんと使いこなせるように、まずはちゃんと把握するところをやって報告してくれ。

 いつも報告できないんですよね。それがいやで。

 期日を決めよう。3週間でデータを集めて、今うちの事業はこんな感じです、と報告してくれ。

 わかりました。

 それがめっちゃ大事だから。これができるとどこでもやっていける。マーケティングの仕組みを作るというのは事業を作ることと一緒だから、アイデアがなくても誰かのアイデアに乗ってやることは一緒。いいお客さんをたくさん自動で集める仕組みを作るということは誰しもほしいわけだから、これがちゃんとIくんの中でできるようになれば、もともと営業経験もあって、マーケティングのスキルとセールスのスキルの両方を持っていますとなったら食いっぱぐれないから、やろう。

 はい、やります。わかりました。

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