転職が決まった後すぐに仕事を始めるのではなく、まだ入社するまでには時間があることが多いです。
入社がまだ数ヶ月先となった時、入社する前にやっておいたほうが良いことはないのでしょうか。
最初のうちは教育担当の人がつくでしょうし、実際に入ってみないとわからないことはたくさんあります。
けれども事前にこれぐらいはやっておいたほうがいいのでは?と思う入社前に準備するべきことについて考えました。
登場人物
営業コンサルタント ささだ
Aさん
入社前に準備するべきことは特に無いとは言われたけれど、なにかやっておくべきではないかと悩んでいる
入社までに期間があるので、その間に準備することはありますか?
入社歴は3,4ヶ月前ぐらいの人に聞いたら特に無いと言われました。教育担当がいるから現場の肌感で覚えたほうがいい、しいてやるとしたらマクロの視点で、今は人手不足だけれど仕事量が変わらないのでITの力を使っていかなければいけない、ということなど、日経新聞など社会人として当たり前のことをつかんでおくこととか、訪問のマナーについて。あとは法人営業の経験がないので、訪問のマナーなどは書籍とかで学んでおくとイメージが掴めるんじゃない?という話でした。
知識に関してはIT商社になるのでメーカーではないので、エンジニアの人に同行してもらったりメーカーの人に同行してもらうことがあるらしいです。200から300種類ほど商品があって、それを一つ一つ細かく覚えることは物理的に不可能なので、そこに関しては人の力を借りながらやっていくということでした。
整理すると、ビジネスマナーを整理していこうということと日経新聞を読んでおくよう言われたってことだね。
そうですね。後は家に関しては南北線沿いの駒込から王子神谷あたりがいいんじゃないか、と。仕事内容については主に飛び込みとテレアポで飛び込みも2種類ある。飛び込んでその場でアポをもらうものとカタログをとにかくばらまくらしいです。カタログを持っていって置いておいて後日問い合わせをもらうものと、テレアポでアポを取って商談するのが一般的らしいです。
まあ、よくある営業だね。
だいたい今はこの2つをやっているけれど10月になったらまだ模索している段階なので変わっているかもしれないよ、という感じでした。
そうだね。営業のやり方や動きは変わっちゃうと思うから、入社は2ヶ月後だから細かい部分の動きはその人が話してくれたとおりで変わっちゃうかもしれないということが大前提としてあって、それはそれでいいと思う。
社会人として必要なビジネスマナーやEXCELの使い方を学んでおこう
大枠で変わらないものやビジネスマンとしての前提みたいなところをまず抑えておきましょうということで、話してくれたとおりだと思う。Aくんとは付き合いが長いから社会人2年目という感覚がないけれど、社会人2年目だからビジネスマナーの話が出たと思う。ビジネスマナーについては、社会人として入社するから社内外問わずそんなこともできないの?と思われないようにしましょうと言う話だと思う。
名刺やメール、書類は会社のルールもあるから先輩のまねをしましょうということだけれど、書類の使い方や意外と多いのがEXCELの使い方で細かく知っておく必要もないけれど最低限の関数は抑えておく、基本はSUMとAVERAGEが使えれば、あとは見た目をきれいにすることができれば基本的にOK。社会人としてというところが前提としてあるから、よく使うツールに関してというところで整理したり学び直すことが一個かな。
社会人1年目の教科書みたいな本を読んでおくだけでもいいかもしれない。どうせ実践しながらでなければよくわからないから、目を通しておくぐらいの感じでもいいかな。細かいところを言ってしまえば、秘書検定を受けて、座る場所やエレベーターの乗る場所とか、やろうと思えばできるけれどいらない。エレベーターの位置とかは本当にあるけれど・・・
ありますよね。やった気がします。
相手側の動きによってしまうから使わないかな。自分がボタンを押すとかそういうレベルでいいと思う。細かくやろうと思うとキリがないけれど、最低限名刺交換のマナーとか、営業として普通に起こる場面、社内と社外、社外コミュニケーション、いわゆる営業で起こりうる営業コミュニケーションと社内の人とのコミュニケーションのとり方を知っておこう。相手が違和感を感じない状態ができればOK。
今ここでそれを言っちゃうの?みたいな感じなのは違和感。今総意で赤と言っているのにそこで青って言うの?という空気の読めない人がいる。ビジネスの前提をどう捉えるかは難しいけれど、ビジネスマナーは基本的に空気を壊さないところ。自分の名刺を上にするとか、名刺をもらったらすぐ自分の胸ポケットに入れちゃうとかはないだろうけれど、それを目の前で見たら、いやいや・・・となってしまうから、そうならないように最低限のマナーだけを抑えておくところが大事なところかな。
マクロ的な世の中の動きやトレンド、業界の単語は頭に入れておこう
後はマクロ的な視点の話で、業界の言語と同じだと思うけれど、ビジネスマナーで違和感がないというのは会話を成立させるためで、マクロ的な世の中の動きやトレンドや業界の単語も会話を成立させるため。入ってきて言葉が通じさせんとか、相手が話す気をなくしますみたいな状況にならないようにしよう、ということをただ言っているだけだと思う。たとえばCTRと言われてわかる?
わからないです。
これはメールとかでクリック率のことだけれど、これは一例ね。たぶん担当上司の人はCTRが何かを丁寧に教えてくれると思う。けれど上司じゃない人たちの会話だとそういう単語が飛び交っている。その輪の中に自分が入れないと、その分だけ自分の成長のスピードが遅れちゃう。何を言っていたんだろう?という感じで、「おまえはあそこのCVRどうなっているんだ?」「CTRの改善を行っていまして」それが「え?」みたいな感じになる。自分も知らない世界だけれど相手側にとってはそれが普通の世界だから、Aくんがいるからといって会話で使うレベルを落とさない。
CTRと言われたらわからないけれどクリック率と聞けばなんとなくイメージが付くよね。けれど相手側はわざわざそれをクリック率とは直さない。マクロの動きというのは世の中の全景だから、日本の人口が減っていますというところは前提で会話が成立する。だけれどその前提がない中で、これからのマーケットはどんどんシュリンクしていくからどんどん縮小していく、小さくなっていくという話だけれど、全体の状況がわからない中でシュリンクすると言われても、「単語もわからないし何を言っているんだろう。日本はまだまだ豊かになるんじゃないの?」と思っていたら、すでに会話の前提がずれちゃっているから会話が成り立たない。だから世の中をちゃんとおっておくということと業界の言語をちゃんと抑えておく、後は相手が話す気をなくさないようにするということは交渉して会話を成立させる。会話は相手がいて成り立つものだから、コミュニケーションを成立させるために必要なものだよねという認識でとらえてもらうとたぶん準備しやすいと思う。
最初にこいつはできるぞと思われたらデキる仕事が来るが、一から出ないとと思われたら一からの仕事しか来ない
異分子が入ってくるから、これまでいなかったやつが輪の中に入ってくるわけだから、何が起こるんだろうという話だと思う。会社的には全然出来なくてもOKだし、今回は未経験の人が入ってくるということも上司や部署の人に共有はされているはずだけれど、入り口の評価は結構大事。人間の第一印象と同じで、こいつできるぞと思われたらデキる仕事が来るし、こいつは一から教えなきゃなと思ったらイチから教えるような仕事しか来ない。だからスタートダッシュを決めることは凄く大事。
自分が新卒で入った会社は同期の中で一番最初に受注をもらって一番最初に売上を上げたけれど、それで評価はやっぱり変る。かつそこの補足情報で、笹田は大学生の頃から営業していたらしいとか、内定者研修で一番だったらしい、大学で首席だったらしいみたいな後からそういった補足情報が、俺に対して興味を持たれるから知ってもらえる。そうするとそれに見合った仕事が来る。
だから仕事の対価は仕事と言うけれど、最初取った仕事の印象でAくんの今できる範囲が決まっちゃうケースが大きいから、最初のコミュニケーションは見栄を張ってでも会話が成り立っている風を装ったほうがいい。わかってねえなと思われた瞬間に、わかってないだろうから簡単な仕事が来ちゃうし、こいつは未経験だけれどちゃんと勉強をしてきていて出来そうだなと思ってもらえたらそこに見合った仕事が来る。
よくあるのが同行させてもらえるかどうかでまだ外にだすのが早いなと思われちゃうと、同行させられない。だから社内でこれをやっておけみたいな話になっちゃうと思う。それがいい悪いではないけれど、最初はスタートを決めたほうが後々の自分に対しても大きな仕事が入ってくる。プレッシャーを掛けるつもりはないけれど、先に入った人があまりプレッシャーをかけずに特に準備がいらないよと言ってもらえたのは、先輩の働き方にすればそれでOKかもしれないし、ちゃんとフォローしてくれるという証明だと思うから、それはそれで受け入れていい。ただそれに甘えてしまうと今話したように最初の方で簡単な仕事しか来なくなっちゃうから、なかなか自分のやりたいことや大きい仕事やスキルアップや成長が自分で自分の首を絞めちゃうことになる。そのへんを注意したほうがいいかな。
とはいえ、仕事の進め方は会社に入らないとわからないというところがあると思うから、あくまでも会話が成立する状態を目指すところが、直近Aくんが準備すべきところかな。準備しておいたほうが良いことで今名刺とかいろいろ書いたけれど、今話を聞いたら飛び込みや営業もゴリゴリやっているということだから、さっき話が上がった名刺交換、EXCEL、Word、PowerPointも使うかな。
いわゆるオフィス関係と意外とやっていない人が多いのがスーツ、靴、かばん、ワイシャツ、新しくしろということではない。汚かったりサイズが合っていないことがあるなら整備する。全般的に身だしなみの準備などは早めにしておいてもらったほうがいいかな。難しいものは一個もなくて当たり前といえば当たり前だけれど、こんな感じになると思います。
カタログから自分の得意分野を決めて概要や競合について理解しておこう
ITの用語はIT業界新卒おすすめの本みたいな感じで検索していろいろ出てきましたが、そういう物を一通り読んでおくこともありですか?
そういうレベルでいいと思うよ。けっこうあるでしょう?
ありますね。
ITコンサルティングの基本とか、コンサルになるのかな?
コンサルと言うよりも200~300種類ぐらいの商品があるので、企業が悩んでいることに対してこのツール、この商品を使ったら解決しますよみたいな感じでコンサルではないと思います。
具体的な商材はどんな物があるかわかる?
具体的な商材としてはWEBサイト制作サービスや業務効率化のためのコンテンツ制作アプリ、勤怠管理システム、不動産販売の住まいづくりに特化したWEBで使えるマーケティングオートメーションサービス、次世代の保育園幼稚園に向けた業務支援システム、業務改善に役立つ社内ポータルサイト、人材獲得のための採用支援のシステム、決済システムラクラク精算ペイジー精算ソフト、PCやスマホからいつでも簡単に申請承認ができるスライドワークフローシステム、タブレットで入力できる報告書アプリ・・・
何を見ているの?
カタログです。これをどんどん配っていってその場でヒアリングしてアポイントを取って、この後商談することもあれば、置いていくとお客様が見てこれはちょっと良さそうだなという感じで問い合わせをいただきます。
たしかにそう考えると勉強しづらい一覧ではあるな。もしかしたらその営業の動きで行けば多分全部やるとは思うけど自分の得意ジャンルを一回作っていったほうが良い気もするね。全部は無理だと思うから、カタログを読み込んでおいて一番自分が売りたいジャンルを絞っておくとか、そういう動きでもいいかも知れない。ちょっと広すぎるから。
IT商社みたいな形にはなるんですかね。
もっと言っちゃうと営業会社だね。
そうですね。代理店みたいな感じなので。200~300あつかっているみたいななので。
今みたいなおれの動きを会社単位で動いている感じだと思うんだよ。その時の商材が難しいな。
なのでこれを全部把握し切ることは難しいので、ITのエンジニアやメーカーの人を連れてきて相談する。
商材の把握は難しいけれど、概要の把握はしておかないとどの悩みに対してどの商材が合うか、ということがわからないと営業が進まなくなっちゃうから。興味を持ってもらうなら、例えば勤怠管理システムです、と言った時に今使っている勤怠管理システムはこれです、みたいなことを言うよね。他社と何が違うのかは確実に言われると思うから、そのへんの把握はちゃんとしておいたほうがいい。できるのなら全部の商材でなくてもいいから各ジャンルの競合についてちょっとホームページを見ておくとかの動きはやっておいたほうが良いかも知れない。
本とかは一旦は後でも良いかも知れない。CTR、CVRみたいな会話をする商材をどれだけ扱うのかみたいなところとか、自分の担当するエリアによってそのへんが変わってくるケースもあると思うから、一回カタログを読み込んで、カタログに付随する強豪を把握するほうが実務的に繋がりそうな気がする。
そうですね。カタログに載っているのは数としては50ぐらいなので、それは2ヶ月あるので1日3個とか決めて調べてやっていくほうが良いかも。後はカタログでを読んで分かりづらいものとか、わからないものを調べてわかるようにしていく。
たぶんお客さんと話をしないと永遠にわからないと思うんだよね。自分がアンテナを張っている部分とお客さんに聞かれる部分は得てして一致しないんだよな。だからそのへんを事前に把握しておこうというのは難しい気もするけど、とはいえ何もしなくていいの?という話もあるから、見ておいたほうがいいのはさっき話をしたとおりでこれから自分が扱う商材の競合を調べて、扱っている商材はすでに単体であるから、その商材のWEBサイトや営業用のWEBページをチェックしておく、そのページのわからない言葉を一回調べておくぐらいかもしれない。
会話の成立する状態というのは相手から聞かれたときに、こうですよと答えられないと会話は成立しない。営業しながら慣れていきましょうでもちろんOKだけれど、事前に分かる部分はわかっておいて損をすることはないし、むしろ得することしか無い。カタログは商材ごとじゃなくジャンルごとに分かれている?
一応ジャンルで分かれていて、全部のジャンルが大体載っています。ジャンルごとに分かれていてその中で商品があるので、今年の4月からやり始めて、そのうち不動産業界にはこの冊子、保険業界にはその冊子とか、もっと詳細のものを作ろうかなという話なんですが今の段階ではどの業界でも全部一緒のカタログを作っているみたいです。
商材が誰に対して何を解決しに行っているのか、把握しておく
商材単位じゃなくてもいいけど、ジャンルごとにこのカタログの中で扱っているものは誰に対して何を解決しに言っているかみたいなところをちゃんと把握しておいたほうがいい。その商材のWEBページ、ランディングページを確認する、競合他社のWEBページを確認して、その商材の扱っているジャンルというのは、誰のどんな悩みを解決しようとしているのか、全部理解しておいたほうがいい。
たとえば勤怠管理システムならば、社員が100人以上いる会社さんで勤怠管理の煩わしさを解決したい方にはこのサービス、またはこのジャンルの商品、みたいなふうに理解しておけば細かく機能はどうなっているの?となったら、それは実際に運用しているものを連れてくるので来週お時間くださいで成立すると思うから、そこの理解を先にやっておこう。誰の何の役に立っているのかということだよね。
入社前にやるべきことはちょっと商材の幅が広いからまず最低限ビジネスの営業をやるに当たって、名刺、EXCEL、Word、PowerPoint、資料関係と身だしなみの整理をしていくぐらいかな。会話が成立できるようにマクロの情報とトレンドを把握しておく、これは日経新聞を読んでおこうという話。日経新聞を読んでいても業界の大きな動きはわからないから、意外と東洋経済や週刊ダイヤモンドとか週刊誌のほうが営業の動きがあるかも。楽天の週刊誌がいくらかで読めるみたいなものがあるから、そういうもので情報を拾うのも良いかも知れない。新聞はこれまでの動きよりも昨日どのような事件が起こったかについて書いているから、ずっと見ていないとなかなか難しいんだよね。
後はメールの書き方かな。フェイスブックのやり取りを見ていてもそんなに不安は感じていないけれど、ビジネスメールの教科書も出ているからそのへんを見てもらえるといいと思う。
営業4.0実践ゼミは絶賛メンバー募集中です!
私の営業の相談に乗って欲しい、意識の高いメンバーと営業力を高めたい!
そんな方は是非、一緒に営業を学びましょう!