【営業勉強会】お客様に他のお客さんを紹介してもらいたいけれどうまくいかない

新規のお客様を獲得するために、既存のお客様から誰かを紹介してもらいたい、と思っている営業マンは少なくないでしょう。

知らないところに売り込むよりも、お客様から紹介してもらったところに行ったほうが、受注の可能性も高いですよね。

でも、現実はなかなかそうはいきません。

紹介してもらおうと思ってもなかなか良い返事をもらえない、そんなときはどうしたらよいか、お客様にお客様を紹介して貰う方法について考えました。

登場人物

 営業コンサルタント ささだ

 Iさん

新規獲得のためにお客様にお客様を紹介してもらいたいなら、紹介しやすい形に理由を考えることが大切

 今、新規獲得に加えて導入園、既存園のフォローとして取材に行っていますが、取材の後にいろいろな園の紹介をもらいたいです。以前は園を紹介してくださいと直球で言っていましたが、いやらしいというか業界的なのか、断られることが多いです。なので、今はリストを持っていって、この中にお知り合いの園はないですか?という話をして、あると言われたら、そこに〇〇さんから教えてもらったと電話をかけていいですか?とやろうとしていますが、まだ2件なので結果はわからないです。

 なんと返ってくるの?

 1つは知り合いがない、もう1つは紹介はしてみるけど、以前紹介してみたけど今入れていないところは今入らないところなので、ちょっと難しいねという感じでした。

 取材って導入企業なの?

 導入しているところです。

 今の話を聞いていて思ったけれど、営業に行くので紹介してくれ、という紹介のお願いの話になっているけど、使いこなしている人に取材して導入事例を集めている?

 そうですね。

 それならば満足してくれているけれど紹介してくれない状況が起こっているということだよね?

 そうですね。まあ満足しているかどうかはわかりませんが。

 だけど普通に人間の心理だと思う。たとえばここにあるペンをIくんが使ったとして、「Iさん、このペンをめちゃくちゃ使っていただいてありがとうございます。知り合いで使ってくれそうな人はいませんか?紹介をお願いします。」「うん、いたらね。」となる。

仮にIくんの住所の電話帳とかを持っていって、Iさんはこのエリアにお住まいでこの辺にはこういう方々が住んでいるのですが、電話帳のこの中で知り合いの方います?と言われたら、いるけどなんか嫌だな、という気持ちになるような気がする。紹介する理由が売り込みに行くので紹介先を言ってくれという・・・

 まあ、そうなんですよね。ざっくり言うと。

 そうだよね。だから俺だったら紹介の理由をちょっと変えると思う。例えば紹介して欲しい保育園を5個ぐらいピックアップして、ここの保育園の取り組みはちょっと面白いと聞いたんですが、お知り合いではありませんか?と言う話を5つぐらいやったとする。

例えば今回は取材だから、「超アクティブな保育園、スパルタな保育園や幼稚園があるけど、すごく体育会で子供をめちゃくちゃ遊ばせたり転んでもなかしっぱなしみたいな保育園をちょっとお話伺いたいなと思っていて、そういう保育園さんの子供の管理の方法とか、親御さんとのコミュニケーションの取り方についてちょっとお話したいと思っています。こことこことここの保育園に行きたいと思っていますが、ご存じないですか?」と言われると、「そこだったら知っているよ。」と答えやすい気がする。

営業先を教えてくださいではなくて、こういう保育園について詳しく知りたいので、お知り合いにいたら教えてくださいだと相手側の紹介する理由が全然別になる。最終的にはどうせ営業するけれど、お客さん側もA保育園に営業に行っていてB保育園に紹介する場合、B保育園に、私達のところに営業に来ていて会いたいと言われているんだけど、連絡先を教えていい?だと、いや!という気持ちになると思うし言うのもいやだけど、Iくんという取引先の人が凄くアクティブな保育園を探していて、B保育園のことをいろいろ知りたいと言うんだけど教えてあげても良い?だと言われると、聞かれる側もうちの取り組みに共感してくれるんだなという気持ちになったり、A保育園側も紹介する理由をお宅に興味がある人がいるけれどどう?からという話にできる。

紹介するのもここに金のなる木がいそうな気がするという話ではなく、取り組みに対して共感しているという話にできるから、紹介する理由は、それこそ取材に行っているから、こういう保育園のことをもっと知りたいと思っているけれどいい?みたいな話だと理由が変わって紹介しやすい気がする。何でもそうだけど、営業させてくれはみんな嫌い。けれどあなたのことが素敵だから話を聞かせてくれだとけっこう答えてくれる。Iくんにちょっと眼鏡を売りたいから営業の時間をちょうだいと言われるのと、すごくメガネが似合っているけど眼鏡のかけ方のコツを教えてと言う話だったら、例が微妙だけれどどちらが言われて気分がいいか。前者よりも後者のほうが言われた側としては気分がいいし、褒められている。そういうポジティブな動機づけや気持ちづくりをちゃんとしてあげていない段階では、紹介する人にとっても紹介される人にとってもポジティブな理由がないから紹介しづらかったり、自分の人脈を汚されるという気持ちになっちゃう。その点が整理できるといいかな。

 ポジティブな動機づけですね。そうですよね。普通に考えるとそうですね。悪い癖です。

 でも営業するとそうなってしまう。自分に置き換えて考えると、いやそんなことをされましてもという気持ちになるけれど、なかなかそうもいかないよね。

 このやり方で行けるよと言われちゃうと、そんなものなんかなと思っちゃうんですよね。でも、冷静に考えると、それはそうだな、それは紹介したくないな。紹介する先はこれからも付き合いがあるところでしょうから。

 そうなんだよ。難しいよね。そこをちょっと意識してやってもらえるといいんじゃないかと思います。言われてそうだなと思うでしょう?頑張ろう。

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